[MOM4834]大分県GK平野稜太(大分U-18、2年)_天皇杯ベンチ入りも経験の守護神がファインセーブ連発。1年前の悔しさも力に初戦突破へ導く

PK戦2人目、大分県GK平野稜太(大分U-18、2年)が読み切ってストップ
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.21 国スポ少年男1回戦 大分県 0-0(PK8-7)岐阜県 北部グラウンドB]
 
 大分トップチームで天皇杯ベンチ入りも経験している守護神が、抜群のパフォーマンスで大分県を2回戦へ導いた。GK平野稜太(大分U-18、2年)は前半11分に抜け出してきた相手FWとの1対1を止め、「そこから流れに乗れました」。

 前半13分、22分とシュートを打ち込まれたが、いずれも好反応。特に22分のシュートは、見えづらい位置からのシュートでタイミングをずらされていた。だが、左へ跳躍すると、左手を伸ばして指先に引っ掛けるようにしてキャッチ。この日“一番のセーブ”というファインセーブでピンチを脱すると、後半も岐阜県アタッカー陣の前に立ちはだかった。

 4分、8分と枠を捉えてきた一撃をいずれもセーブ。会場補助を控え、観戦していた高校生たちを驚かせていた。さらに、PK戦でも読み切って1本を止めるなど見事なパフォーマンス。金子康二監督(ヴェルスパ大分U18宇佐)は、「去年、九州ブロックで悔しい思いをしている選手で、早生まれの2年生。1年の時に(予選)突破できなくて、リベンジしてくれた」と頷く。昨年、大分は九州ブロック予選で敗退。平野はサブに回った試合もあり、悔しい経験となっていた。

 同時に、平野が力になったという一年前の敗退。その悔しさをぶつけて勝利に貢献した守護神は、「チーム全体の目標でベスト4っていうのを目指していて、それに自分が今日は貢献できたと思うんで良かった」と微笑んでいた。

 平野は大分トップチームに2種登録されている期待の守護神。今年8月の天皇杯4回戦・京都戦でベンチ入りも経験している。この夏休みはトップチームのトレーニングに参加し、「シュートスピードとか、切り替えの速さとか全然違いました。シュートの反応の速さや、タイミングの取り方とか、自分まだまだだなって感じだし、そこでレベルアップできたと思います」。トップの選手たちのシュートを受け続けてきた平野は、高校生のシュートスピードを上回る反応。登録180cmのシュートセーバーは、同系統のGK中村航輔(ポルティモネンセ)を超えるような守護神になることを目指している。

 2回戦へ向けては、「今日みたいに無失点でチームの勝利に貢献できるようなプレーをしたいです」。U-16日本代表GK佐藤陸斗(山形ユース、1年)擁する山形県を封じ込んで、準々決勝への切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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