U-19日本代表の成長感じる“飛び級”経験者・保田堅心、自身に求める数字と余裕

MF保田堅心(大分)
 AFC U20アジアカップ予選に参加中のU-19日本代表MF保田堅心(大分)はチームを引っ張る仕事をするという自覚を持ってこの代表活動に臨んでいる。

 1年半前のAFC U20アジアカップ本大会に飛び級で招集されていた経験を持つが、当時は主力選手だったわけではなく、いまと感覚が少し違うと言う。

「前回は本当に“付いていくだけ”というか、チームのことは任せているという感じでした。でも自分は前回大会を経験したわけですし、今回自分が引っ張るという感覚は持っています」

 先発した第1戦は「プロの舞台で試合を重ねている選手も少ないので、試合の進め方だったり感情のコントロールだったりはより意識するようになる」と言うように、初戦の緊張感もある中で無理にチームを加速させるのではなく、試合運びも意識したと言う。

 ゴールチャンスを逃したこともあり、個人としてのプレーに満足感はない様子で、「(左右への)揺さぶりは大事なんですけど、中を突いていかないといけなくて、そのタイミングや質を追求しないといけない」という課題も得ている。

 ただ、3月のヨルダン遠征でU-19ヨルダン代表と1勝1敗、U-19シリア代表と引き分けるという散々な結果に終わった経験をしている保田は別の視点も持っていた。

 当時「アジアのレベルも上がっている」という実感を得ると同時に「危機感を持った」保田からしてみると、この予選で仲間たちと見せているプレーは決して悪いものではないとも強調する。

「2試合とも複数得点を取れて失点はしていない。ヨルダン遠征のころと比べてチームとして成長を感じてもいます」(保田)

 今季大分ではアンカー役ではなく、攻撃的なポジションを任されるようになり、「役割としても、より“数字を”求められるようになった」(保田)。その中でリーグ戦4得点と結果も出てきているが、本人としては成長次第でさらに結果を出せる感覚もあると言う。

「もっと余裕を持ってプレーできるようにならないといけない。どうしても、こう(手で“視野狭く”のジェスチャー)なりがちなので、周りを観られるように、もう一段階か二段階、余裕を持てる選手になりたいですね」

 その上で、「第2戦もベンチでウズウズしていた」という第3戦に向けては「本当に自分が結果を出して次へ進む試合にしたい」と意気込む。大分が誇る大型MFは、上の年代の代表とプロのステージで蓄えた経験の成果を、このU-19代表のピッチで表現する。

(取材・文 川端暁彦)


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Source: サッカー日本代表

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