前回全国3位を経験、堀越MF渡辺隼大は決定的なプレーを増やして「攻守において、試合の中心になれるような」選手へ

堀越高MF渡辺隼大(3年=三菱養和SC調布ジュニアユース出身)は後半に決勝点をアシスト
[10.6 U-18東京都1部L第15節 堀越高 1-0 国士舘高 堀越学園総合G]
 
 堀越高は後半8分、MF渡辺隼大(3年=三菱養和SC調布ジュニアユース出身)のグラウンダー右クロスを交代出場MF岩崎晄芽(3年)が右足決めて先制点。この1点が決勝点となった。

 アシストの渡辺は、「結果的に自分のパスでゴールに繋げたのは良かったんで、そこは1個収穫があったけど、自分もシュートチャンスあったんで、そういう1個決め切るところっていうのは来週から始まる(選手権予選の)1発勝負っていう中だと重要になってくる」とコメント。1チャンスで決め切る力の必要性を口にしていた。

 この日、渡辺はダブルボランチを組んだMF小川稜太(1年)とバランスを取りながら、攻撃参加。ペナルティエリア付近で遠くの選手を見逃さずにパスを出すなど落ち着きのあるプレーが印象的だった。

「やっぱ慌てないっていうのが1番どのプレーエリアにおいても大事になってくると思うんで、まずはゴールを狙うっていうこともそうだけど、逆算してよりいい選手がいたなら、その選手を使うべきだし、その判断は練習の中からしっかり全員が意識してできてるのかなと思います」。慌てないことで視野も広がり、キャンセルしてプレーを変えることもできる。本人は満足していなかったが、その落ち着きがわずかな差を生み出していた。

 また、この日は国士舘高対策として相手の放り込みやセカンドボールの攻防で対抗。小川とともに4バックが跳ね返したボールを拾ったほか、その背中をカバーした。90分間徹底して1-0の勝利に貢献。チームはリーグ戦10試合連続無敗で選手権予選へ向かうことになった。

 渡辺は昨年度の選手権全国3位を経験。「守備のところの潰しとかはできた部分もあったけど、攻撃のところで何か違い出したかっていうと、なかなかできていない」と振り返る。得意とするセカンドボールの予測、回収はできたが、相手のプレッシャーの速さに適応し切れず、得点、アシストを記録することができなかった。ただし、元々は攻撃的なポジションのプレーヤー。今年は攻守両面で輝けるように準備してきた。

「攻守において試合の中心になれるような、守備でもやっぱりここにいるし、攻撃でもやっぱり違い出せる。攻守両方で存在感だったり、相手とは違う良さを出せるような選手になりたいし、あとは決定的な仕事をもっと増やしていきたいなと思います」。堀越はけが人の多い状況だが、「出れない選手の分まで頑張るっていうのもそうだけど、今いるメンバーの中でどれだけベストなプレーをチームとして出せるか」。チームの中心選手として躍動し、今年も堀越の名を全国で広める。

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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