なでしこジャパン“不動の右サイドバック”の地位を脅かすつもりだ。日本女子代表に初選出されたDF遠藤優(三菱重工浦和レッズレディース)が合宿初日のトレーニングに参加。「チャンスをものにしたい」と意気込みを語った。
26日の韓国女子代表戦を控える日本女子代表が21日に千葉市内の高円宮記念JFA夢フィールドで始動した。週末に各所属クラブで公式戦があった関係で海外組のほとんどが22日と23日に合流予定。遠藤ら国内組7人とMF清家貴子(ブライトン)、FW千葉玲海菜(フランクフルト)の計9人が集まり、それぞれ試合に向けて準備を進めた。
現在26歳の遠藤は、過去にU-17日本女子代表に選出された経歴を持つが、それ以降は、日の丸のユニフォームに袖を通していない。「今年のオリンピックはラージメンバーまで選ばれていたが、あと一歩届かなかった」となでしこジャパン入りへの思いは強かったようで、合流するまでは「結構緊張していた」という。
念願の日本女子代表入りを果たした遠藤だが、それだけでは満足しない。現在負傷離脱中の不動の右SB清水梨紗(マンチェスター・C)が帰ってくれば、熾烈なポジション争いは避けては通れない。佐々木則夫監督代行も選考理由に「清水と重なる部分がある」と挙げており、遠藤も意識している様子だ。
清水については「すごく学ぶところが多くて、こうなりたいと思える選手の一人」としつつも、「私にしか出せないドリブルや縦への推進力があるので、そこは練習からアピールしていきたい」と、いつか訪れるであろう右SBの覇権争いに備えていく構えを見せる。「代表という場所は、こういうチャンスをものにしないと残っていけない」と気合を入れ直した。
遠藤は、これまでにWEリーグで活躍を続け、浦和のリーグ2連覇に貢献するなど実績は十分。「新戦力として呼ばれたと思っているので、チームに活力をもたらすようなプレーをしたい」とフレッシュな気持ちを持ちつつ、若手選手が多く招集されているチーム状況を理解し、「練習では自分が思っていることをしっかりと伝えたい」と新生・なでしこの中核を担っていくつもりだ。
(取材・文 成田敏彬)
Source: サッカー日本代表
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