[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.20 関東大学L2部第18節 順天堂大 2-3 立正大 順天堂大さくらキャンパスサッカー場]
積極的な上下動で立正大の左サイドを活性化させた。MF中村優斗(3年=武南高)は今節も上位争いでゴールを奪い、1部昇格争いに踏みとどまる大きな勝利を導いた。
中村は左ウイングバックで定位置を確保する中、9月下旬の首位・慶應義塾大戦(○3-1)で得点すると前節は2位の日本体育大戦(●1-2)でもゴールを記録。今節は4ポイント差で追う3位の順天堂大と対戦した。関東大学リーグ2部は2位以上が自動昇格、3位が入れ替え戦出場となっており、残り5試合の中で6ポイントマッチを迎えた。
立正大は立ち上がりからボールを握ったが、前半4分にセットプレーから先制を許すスタートとなった。それでも「失点しても毎試合点は取れているので焦りはなかった」と中村。慌てずボールを握りながらチャンスを伺うと同19分、中村がペナルティエリア内へのインナーラップでFW武藤尋斗(2年=高川学園高)からのスルーパスを受けるとファーサイドへのパスを選択した。このボールは手前でFW市川遥人(3年=西武台高)が収めてシュートを放ったが、相手に当たってこぼれたところを中村が冷静に押し込んで試合を振り出しに戻した。
上位陣との対戦でゴールが続いているが、本人は「毎試合結果は残したいと思っているので、上位がどうとかはあまり気にしていないですね。やっぱりチームが勝てるように、WBが得点やアシストしたりと結果のところをこだわっています」とキッパリ。「大学でもサイドの1対1とかは負ける想像があまりできない。勝てる自信が結構ある」と胸を張る卓越した突破力で得点後も相手の脅威になり続け、何度もゴールに迫った。
チームは2-2で突入した後半アディショナルタイムに逆転ゴールが生まれ、3試合ぶりの3ポイントを獲得。決勝点前後の試合終盤は相手に押し込まれる場面もあったが、中村がシュートブロックなどの守備面でも貢献した。厳しいトレーニングを重ねて走力やフィジカルを強化できているといい、「上下動はサボらずやっていきたい」と献身性を発揮し続ける構えだ。
立正大は2位と3ポイント差、3位とは1ポイント差まで迫った。中村は「みんなで力を合わせて勝つしかないので、全員で一生懸命やって全勝して昇格したい」と意気込みながら、残り1年あまりの大学生活でプロ契約を掴み取るため「攻撃はシュートの質やラストパスをこだわって、守備はカバーリングだったり絶対に負けちゃいけないと思う1対1を意識したい」とオールラウンドに力を伸ばす姿勢を示した。
(取材・文 加藤直岐)
●第98回関東大学リーグ特集
Source: 大学高校サッカー
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