[10.19 関西学生L後期第7節 関西学院大1-2大阪経済大 万博記念競技場]
入り込んでしまったトンネルの出口はまだ見えない。前期リーグを首位で折り返していた関西学院大だが、後期に入って大失速。第2節以降、まさかまさかの6連敗で順位は8位にまで転落した。
この日も負の連鎖を止めることはできなかった。同じように後期に入って1勝と苦しんでいる大阪経済大との対戦だったが、前半16分、同27分と連続して失点。そこから流れを呼び戻し、後半11分にFW小西春輝(3年=鳥栖U-18)がゴールネットを揺らして1点差に詰め寄ったが、同点までは届かなかった。
近年、ここまで苦しむ関学大を見たことがなかった。21年、22年とリーグ連覇を経験。昨年は優勝を逃したが、DF濃野公人(鹿島)やMF倍井謙(名古屋)ら有力選手をJリーグの舞台へと送り込んだ。しかし今年の4年生のJリーグ内定選手はゼロ。そこだけに問題があるわけではないが、天皇杯や総理大臣杯も予選で敗退と、結果が残せない難しいシーズンになっている。
前節の甲南大戦はそれまでできていたボール保持もできずに敗れるゲームになっていた。高橋宏次郎監督によると、「まずは僕らの強みは何なのかの確認をしてきた」という。そのうえで「最初の4連敗は僕らの強みであるボール保持のところは出せていたものの、ゴール前が怖くないという状況だったので、そういうところをしっかりとやっていこうという準備をしてきた」。
ただこの日も「最後のセットプレーを含めてフィニッシュのところはまだまだだなという感じですね」と肩を落とす結果に終わった。しかし「感情に引っ張られたまま全てが駄目だという捉え方を僕はしたくない」という。そして「どうしても結果に結びつかなかったら疑心暗鬼になるけど、そこの部分のコントロールはちゃんとやりたい。インカレ出場権が6位までなので、そこをまずは現実的にしっかり狙っていきたい」と顔を上げていた。
(取材・文 児玉幸洋)
●第102回関西学生リーグ特集
Source: 大学高校サッカー
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