渡欧の成長示す北川ひかる、“最高の手本”内田篤人コーチの指導仰ぐ「同じポジションとして吸収できること多い」

DF北川ひかる
 海外組として初めて代表戦に臨む。日本女子代表(なでしこジャパン)のDF北川ひかるは今夏からスウェーデン1部のヘッケンでプレー。「世界基準というところで、個人的にはスウェーデンに移籍した。世界の相手と常に練習して、対人などの課題をさらにレベルを上げるために移籍している。それをしっかりと出して、負けないようにしたい」と意気込んだ。

 自身初のオリンピックとなったパリ五輪では、直前の負傷で出場が遅れた。それでもグループリーグ第3節・ナイジェリア戦で初出場し、FKを直接沈めて勝利に貢献。準々決勝・アメリカ戦では怪我に苦しみながらもピッチに立ち続けたが、延長戦の末に敗れて涙を流した。

 個人のレベルアップを目指し、パリ五輪敗退直後にスウェーデン行きを決断。UEFA女子チャンピオンズリーグ予選でアーセナルと対戦するなど着実に経験を積む。「自分と向こうではフィジカルの差がある。努力はするが、それはもう変えられない。間合いの取り方やぶつかるタイミング、どこで体を当てるかというところが一番重要。距離の詰め方もそうだが、向こうに行かないと感じられないことが多くて、それを日々考えながらやっている」。渡欧2か月の間でも、多くの学びを得ているという。

 なでしこジャパンの暫定的な新体制で、内田篤人氏がコーチに就任した。23日のフォーメーション練習でも、内田コーチは自身も現役時代にプレーしたSBポジションの選手を積極的に指導。北川らも場面場面で内田の考えを耳にしていた。

「プレー中でも声をかけて、こうしてみたらとアドバイスをくれる。同じポジションとしてすごく吸収できることも多い」(北川)。ヨーロッパを知る内田コーチから学べることも多く、北川は「(内田コーチも)世界で戦うなかで体格差はあったと思う。それに対してどう対応したのかは気になるし、ビルドアップも非常に上手だったので、視野の広さとかも聞きながらやっていきたい」と意欲をのぞかせていた。

 26日には、パリ五輪後初の公式戦となる韓国女子代表戦が国立競技場で行われる。「本当に全力でぶつかっていきたい。これからのなでしこジャパンはさらに進化していくところをしっかりと見せたい」。新天地で得た学びとともに、再出発を白星で飾るつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
Source: サッカー日本代表

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