[10.20 関東大学L2部第18節 立教大0-2城西大 立教大学富士見総合グラウンド]
勝てば残留に前進することができたが、痛恨の敗戦、立教大は降格圏の11位に転落した。「3連敗していた中で、個人としてもチームとしても相当危機感を持っていた。この試合の重要性も全員が認識していた。正直、個人的には切り替えられない気持ちが今はあります」。最下位の城西大に喫した0-2での敗戦。10番MF嵯峨康太(3年=三菱養和SCユース)は現実を受け止めきれない様子だった。
立教大はDF久保庭良太(千葉)らを擁した昨年、一時は2部リーグで上位争いも経験した。しかし今年は主力だった4年生が卒業。「メンバーがガラッと変わった」「全くの別のチームという認識」で戦っている。そん中で昨年も下級生ながら10番をつけてプレーしていた嵯峨は、チームの先頭に立たなければいけないという思いを強くして、今季に臨んでいた。「本当にそこは責任を感じています。チームを勝たせられていない現状に向き合わないといけないと思っています」。
イギリス人の父親と日本人の母親の間に生まれた嵯峨。4歳年上に兄がいるが、「でも兄もサッカーをやっていたけど、自分のほうが早く始めたと聞いています。常に足でボールを触っていたらしい」。小学生の頃は横浜F・マリノスジュニアでプレー。現在トップチームでプレーするMF山根陸は当時のチームメイトだった。
横浜FMではジュニアユースに上がることができなかったが、中学からは三菱養和SCでプレー。嵯峨が3学年上に中村敬斗(スタッド・ランス)、2学年上に望月ヘンリー海輝(町田)の現日本代表コンビ、同学年にはDF西久保駿介(磐田)がいる環境で過ごした。
「中村敬斗くんはラストシーズンが高2で、自分は中2だったけど、試合はずっとみていたし、本当によくしてもらった記憶がある。ヘンリー君は大学を経由してプロで活躍している。自分も養和に育ててもらった感覚があるので、今の日本代表で活躍してる彼らのような存在になって、自分も目標にされるように常に意識していきたいです」
当然今は現環境で結果を出すことを優先する。「プロになりたいという気持ちで立教大学の門を叩かせてもらった。去年、そして今年(MF小林慶太(→熊本)、FW庄司朗(→栃木))もプロ選手が出ている環境で、自分もすごく意識している。試合だけじゃなく、練習から自分の中で基準を高くしてやっていきたいと思います」。まずは今季残りの4節を全力で戦うこと。チームを2部リーグに残留させることだけに集中する。
(取材・文 児玉幸洋)
●第98回関東大学リーグ特集
Source: 大学高校サッカー
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