FW葛西夢吹は最終戦を欠場へ…湘南U-18の先輩に感銘受けた“野生派”ストライカー「アジアで活躍してU-17W杯へ」

第2戦で負傷交代した
 カタールで開催中のAFC U17アジアカップ予選(F組)を戦っているU-16日本代表は現地時間26日、最終戦へ向けたトレーニングを行った。

 その練習をピッチ脇から寂しそうに見つめている選手がいた。FW葛西夢吹(湘南U-18)だ。

 U-16モンゴル代表との第2戦、相手GKとの競り合いに際して、脇腹付近を強打。「めちゃめちゃ痛かった」(葛西)ことで動けなくなり、そのまま担架で退場。負傷交代となっていた。

 重傷の可能性も懸念されたが、病院での精密検査の結果、骨などは異常なし。「ただ、めちゃくちゃ痛い」ために出場は無理だが、長期離脱は避けられそうだ。

 今大会は第1戦で途中出場して1ゴール、第2戦でも「自分の持ち味である前線で体を張るプレー」(葛西)で貢献しつつ、後半には鋭い反転からの左足シュートをニアハイへ突き刺すファインゴールも決めていた。

「代表へ来るたびに他のFWのプレーを観て感じるものがある。もっと個人で打開できる選手になりたいと思っていたので、あのゴールは良かったです」(葛西)

 葛西は「他のFWみたいに凄い技術とかがあるわけじゃない。泥臭いプレーが自分の売り」と語ってきた。少し前までは「代表とか考えてもいなかった」とも言う“雑草派”だが、「いまは代表に残りたいという気持ちが強い」と言う。

 イメージしているのは「本当に尊敬している」という湘南U-18の大先輩であるDF小杉啓太。先のU-17ワールドカップにキャプテンとして出場し、現在はスウェーデン1部リーグで活躍している姿に感銘を受け、「自分も(小杉のように)アジアで活躍して、U-17ワールドカップへ出たい」という気持ちを秘める。

 この予選は残念ながら負傷で終わってしまい、「もっとゴールも決められた」という課題も痛感する大会になった。ただ、これで葛西の挑戦が終わるわけではない。次の舞台へ、野性派ストライカーは、その牙を研ぎ続ける。

(取材・文 川端暁彦)


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Source: サッカー日本代表

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