昌平高から来季より清水エスパルスに入団するGK佐々木智太郎の加入内定会見が20日、同校で行われた。昌平高から直接Jリーガーになるのは16人目、大卒OBも含めると19人目になるという長身GKは、「子供たちに夢や希望を与えられる選手になりたい」と決意を新たにした。
「中学年代の自分からしたら、こうやってプロになっているのは考えられなかった。ユニフォームに袖を通して、改めてプロになったんだなという実感がありますし、プロとしての責任をもって頑張っていきたいなと思います」
地道な努力で掴んだ高卒プロだ。出身は秋田県秋田市だが、小学校低学年の時に父親の転勤で東京に移住。そして小学生の時に抱いた夢、高校選手権に出て優勝したいという気持ちから、中学進学と当時に、実質昌平高の下部組織となっているFC LAVIDAの門を叩いた。
ただ中学時代は「公式戦の出場が1試合だけ」の控えGK。昌平高進学後も、レギュラーポジションを確保したのは、高校2年生になって、新チームが始動してからだった。そしてそこにはライバル、GK白根翼との切磋琢磨があった。
「白根くんとは約6年間一緒にやってきましたし、よきライバルであり親友。高校では僕が試合に絡むことが多くなったけど、練習から嫌な顔をせずに、ずっと寄り添ってくれていた。白根くんのためにも自分が頑張らないといけないと思っています」
身長188cmと恵まれた体格を持ち、シュートストップを最大の武器にする佐々木。中学生の時にはすでに183cmあったというが、生年月日は2007年3月23日の早生まれということを考えれば、まだまだ成長期真っ只中にあると言ってもいい。
憧れの存在からはプロとしての心構えを説いてもらった様子。これまで清水の練習には2度参加しているという佐々木だが、GK権田修一が常に気をかけてくれたという。「一番印象に残っている言葉は、『日々の練習から意図を考えてやっていけ』ということ。今後の基盤として、これからのプロ生活を頑張っていきたいです」。
会見に同席した玉田圭司監督や清水の反町康治GMも繰り返したように、ゴールキーパーは1人しか試合に出ることができない特殊なポジション。レギュラーを掴んでしまえば不動になりやすいが、なかなかチャンスが回ってこないポジションでもある。ただ控えを長く経験した佐々木のメンタリティは、プロ生活でも必ず生きてくるはず。色紙にも記した『日々成長』を心がけることで、プロでの成功を勝ち取ってみせる。
(取材・文 児玉幸洋)
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