[11.23 天皇杯決勝 G大阪 0-1 神戸 国立]
病み上がりの状態でも言い訳にはできない。ヴィッセル神戸のDF酒井高徳はそんな思いを強くして試合の最後までピッチに立ち続けた。
酒井は今月10日に行ったJ1第36節の東京V戦を欠場。発熱はなかったが、のどの違和感など「普通ではない状態だった」ために、思い切って休むことを決断した。
ただその決断は後ろ向きなものでは決してなく、過密日程を戦う中で「いろいろと問題を抱えていたところ」を治療する期間にも充てることができたという。
そして決して「天皇杯決勝に合わせたわけではない」とするも、G大阪が後半から投入したMFウェルトンとバチバチのバトルを繰り広げるなど、試合を大いに盛り上げた。
のどの状態はまだ思わしくないようで、取材エリアで話す声はまだ枯れていた酒井だが、「こういう一発勝負では一瞬の隙が命取りになる。誰がきたとしてもしっかりとしたポジショニングで対応することを意識していた」と納得顔を浮かべる。
そして「今日出番のなかった選手の頑張りがなければ決勝はなかった。その人たちの想いもしっかりと背負った決勝だということを心に刻んでプレーしていた。その気持ちが出た勝ち方だったと思います」とチーム力の勝利に胸を張っていた。
(取材・文 児玉幸洋)
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Source: 国内リーグ
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