2024年のJリーグMVPは神戸FW武藤嘉紀!! 表彰式で語った欧州での苦悩と家族への感謝「帰り道に泣きながらMrs. Green Appleさんの『僕のこと』を…」

FW武藤嘉紀がMVP初受賞
 Jリーグは5日、2024年の年間表彰式Jリーグアウォーズを開催し、ヴィッセル神戸のFW武藤嘉紀が最優秀選手賞(MVP)を初受賞した。神戸からの同賞受賞は昨季のFW大迫勇也に続いて2年連続2回目となった。

 武藤は神戸加入4年目の今季、4月の序盤戦に肋骨骨折のケガを負いながらもJ1リーグ戦37試合に出場し、13ゴール7アシストを記録。11ゴール9アシストの大迫とともにチームの攻撃を牽引し、昨季の初優勝に続くJリーグ連覇に導いた活躍が評価され、選手・監督投票で最多の166票を獲得した。

 武藤はセレモニーの壇上で「まずは2024年シーズン、Jリーグを盛り上げてくださった選手の皆様、各チームのファン・サポーターの皆様、Jリーグ開催にあたってご尽力くださったスポンサー企業の皆様、本当にありがとうございました」と挨拶。「JリーグMVPという歴史と名誉ある賞をいただき、心より嬉しく思います」と喜びを語った。

 その上で、かつての挫折経験、そして家族への感謝を熱を込めてスピーチした。

「僕自身、一見、華やかな経歴には見えますが、多くの怪我、挫折、紆余曲折を経て今があると思っています。ヨーロッパでは1年間以上ベンチにも入ることができず、家を出る時のドアが非常に重く、帰り道に泣きながらMrs. Green Appleさんの『僕のこと』を大熱唱して運転していたことを、今でも鮮明に覚えています。しかしそういった苦しい経験、逃げ出したくなるような経験が僕を人としても、サッカー選手としても強くしてくれたんだと今では感じられています」

「今まで僕自身、一人で乗り越えられたことは何一つありません。僕を支えてくれた家族。家族なしでは今の僕は決してないと思っています。まずは両親、底抜けに明るく面白い父。そして気高く、強く、いつもどんな時でも、良くも悪くも、『謙虚でいなさい』と口酸っぱく言ってくれた母。5人兄弟ですけど、一人一人に多くの愛情を注いでくれました。そんな2人の子供に生まれたことを僕はとても誇りに思っています。本当にありがとうございます」

「そして妻と子供たち、サッカーバカな僕に今までついてきてくれて本当にありがとうございます。単身赴任で月に1回、帰れるかどうかわからない僕ですが、子供の誰か一人でも熱や風邪があると、うつるわけにはいかないと言って帰ることをキャンセルしてしまったり、腰を痛めたらダメだということで抱っこや肩車をほとんどしてあげられませんでした。授業参観、幼稚園の行事、何一つ見てあげることはできませんでしたけど、そうした犠牲があっていまこうした素晴らしい賞、Jリーグ2連覇、天皇杯優勝を成し遂げられたことは家族の支えがあったからだと思います。このMVPという賞は家族に捧げたいと思ってます」

「最後にはなりますが、来シーズンからさらに成長できるよう、地に足をつけて、慢心せず、日々努力し、これからも邁進していきたいと思っています。本日はありがとうございました」


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Source: 国内リーグ

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