[12.22 インカレ準々決勝 大阪学院大 1-5 桐蔭横浜大 栃木市総合運動公園陸上競技場]
第73回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は22日、準々決勝を行った。栃木市総合運動公園陸上競技場の第1試合は大阪学院大(関西5)と桐蔭横浜大(関東7)が対戦し、桐蔭大が5-1で勝利。MF笠井佳祐(4年=関東一高/新潟内定)が大量4得点をマークした。25日の準決勝では東洋大(関東3)と対戦する。
グループリーグA組を首位通過した大院大は試合開始直前にアクシデント。先発入りしていたMF山本未来翔(3年=大阪学院大高)がウォーミングアップで負傷したため、急きょMF佐々木大地(4年=大阪学院大高)がピッチに立った。4-2-3-1の布陣で、GKはGK杉村斗磨(4年=履正社高)、4バックは左からMF鈴木聡太(1年=C大阪U-18)、DF中井小鉄(4年=大阪学院大高)、DF岡田佳己(3年=京都橘高)、MF木場慶太(3年=大阪学院大高)。2ボランチは佐々木とMF箱崎達也(4年=四国学院大香川西高/岐阜内定)、2列目は左からFW庄大空(1年=静岡学園高)、MF鳥井禅音(1年=広島ユース)、右サイドにFW青木玲(3年=大阪学院大高)。最前線にFW閑田隼人(4年=広島皆実高/藤枝内定)が入った。
桐蔭大はグループリーグB組を接戦の末に2位通過。準々決勝では体調不良者が続出するアクシデントがあり、前日に招集されたメンバーもいるという。4-4-2の布陣でGKは西澤翼(4年=磐田U-18/磐田内定)、4バックは左からDF武田拓磨(4年=桐蔭学園高)、DF岩崎博(4年=甲府U-18/栃木内定)、DF松本太一(4年=広島ユース/鳥取内定)、DF舩木大輔(1年=横浜FMユース)。2ボランチはDF飯島大地(2年=桐蔭学園高)とMF落合遥斗(4年=桐生一高)。サイドハーフは左がMF池田柚生(3年=広島ユース)、右がMF遠藤貴成(4年=東福岡高/横浜FC内定)。2トップは笠井とFW渡邊啓吾(4年=旭川実高/湘南内定)が組んだ。
先制に成功したのは大院大。前半13分、中盤でFKを得ると、箱崎が右足でゴール前に蹴り込む。相手守備陣のクリアし損なったボールはファーサイドに流れると、中井が押し込んだ。
追いつきたい桐蔭大は、失点後から攻勢を強めていく。前半25分に同点ゴール。落合のスルーパスに反応した笠井がゴール正面から右足シュートを沈め、1-1と試合を振り出しに戻した。39分には右サイドの遠藤からクロスが上がり、ニアサイドの笠井が巧みなタッチでゴールに流し込む。笠井の2点目で2-1と試合をひっくり返した。
前半を2-1で折り返した桐蔭大は、後半も笠井のゴールラッシュが止まらない。後半5分、プレスを仕掛けた渡邊がGK杉村のキックをブロックし、体勢を崩しながらもラストパス。待ち構えた笠井が決め、ハットトリックを達成した。笠井は関東一高時代に2020年度高校サッカー選手権・1回戦で成し遂げて以来のハットトリックとなった。
だが、笠井はさらにダメを押す。後半9分、右CKを池田が蹴り、ニアサイドの渡邊がフリック。ファーサイドの笠井が頭で仕留め、4-1と3点差にした。笠井は43分に途中交代。ルーキーFW岡崎寅太郎(1年=川崎F U-18)がピッチに入った。
すると、23年プレミアリーグEAST得点王の岡崎がインカレ初ゴール。投入から1分後、中盤でボールを収めるとそのままドリブルを仕掛けていく。横を走るFWンワディケウチェブライアン世雄(1年=修徳高)が相手の守備陣を引き付けると、岡崎が隙を突いてミドルシュートを決め切った。
5-1で大勝した桐蔭大は、初優勝した22年度以来のインカレ4強進出。安武亨監督は体調不良者が続出した経緯を明かしながら、「総力戦なので、登録メンバー33人全員が遠征に来た。残る選手もいて、来る選手もいて、全員が関わってきている。チーム力が高い」と選手全員を称えた。
準決勝は東洋大との関東勢対決となる。「関東リーグ同士なので勝手知ったるチーム。どういうチームかもわかるので、お互いしっかり戦っていいゲームにできれば」(安武監督)。2度目の日本一に向け、まずは目の前の大一番に臨むつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
●第73回全日本大学選手権(インカレ)特集
Source: 大学高校サッカー
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