[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.8 高円宮杯プリンスリーグ九州2部第13節 飯塚高 1-1 鹿児島高 飯塚高G]
つい数か月まではサブ。そのMFが現在、エース級の活躍を見せている。鹿児島高MF 藤山勇陽(3年=FC.トリンブルU-15出身)は強豪・飯塚高戦で前半10分に先制ゴール。右サイドへの展開からゴール前のスペースへ走り込み、雨のスリッピーな状況で正確なシュートをゴール左へ流し込んだ。
「GKとDFの間に走れ、と練習からやっていたので決めれて良かったと思います。(ピッチが)濡れていたので、ボールをちゃんと見て、(フカさないように)下にと思って打ちました」。7月15日の第7節・佐賀東高戦で交代出場から劇的な決勝点。そこから、5戦4発の大活躍だ。
小久保悟監督も、「最近調子が上がってきて。前期はあまり出ていなかったんですよ。でも途中でパッと出しても点を取るし、練習でも点を取る。コイツは点を取るセンスがあるなと(先発起用を始めた)」と評価。登録168cm、56kgと小柄だが、この日は高い位置でボールを収めてサイドへ叩いたり、巧みな身のこなしとボールタッチでDFと入れ替わったりして見せるなど、雨中で存在感のある動きを見せていた。
出番の少ない時期から結果を求めてきた。「サブの時は出る時間少なかったんですけれども、そこで結果を残したいなと思ってずっとやっていました。自分的に最近調子が上がってきている。自信を持ってやれています」。後期の第8節から先発に定着。鹿児島城西高時代にFW大迫勇也を育てた小久保監督から「動き出す場所だったりとかは聞いている」という藤山は、オフ・ザ・ボールの動きや技術力、そして得点力を武器に今やエース級の活躍を続けている。
「今、点数を取れているのでもっと点を取って、勝てるようになりたいと思っています。選手権では優勝してプリンスリーグも残り2試合全勝して昇格できるように頑張っていきたい」。台頭してきたMFが、より決定力を高め、目標達成への力になる。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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