「自分たちはいま(グループの)1位ですし、次勝つか引き分け以上で自分たちが(U-17ワールドカップ出場を)決められる。いつも通りやることを変えずに勝つだけです」
U-17日本代表の主将を務めるFW浅田大翔(横浜FM)は、そう語った。
AFC U17アジアカップサウジアラビア2025に参戦中のU-17日本代表は、ここまで1勝1分。U-17ベトナム代表戦では終了間際の失点で追い付かれて1-1のドローとなり、グループ突破で得られるU-17ワールドカップ出場権を目前で逃してしまった。
浅田もその結果に満足するわけでは当然ないが、それでもグループ1位で優位に立って最終戦へ臨むという状況をポジティブに解釈。チーム全員で前向きに取り組む重要性を強調する。
オーストラリア戦を前にチームへ伝えることもすでに明確に頭の中にあるようだった。
「本当にいつも通り、やることを変えずにいきたいですね。慌てずにやれば自分たちが勝てると思うということをしっかり伝えて、ベンチメンバーもいつも良い準備をしてくれていますし、うまく声を掛け合いながらやりたいです」
個人としては第1戦で鮮烈な左足シュートからゴールを奪ったものの、第2戦は無得点というだけでなく、なかなか持ち味を出せなかった。本人も「スプリントが3回しかなかった」と、スペースを消される中で自慢の走力を発揮できなかった内容を反省する。
「ベトナム戦はあまりチームに貢献できていなかったので、チームが助かるプレーをもっと意識したい。(オーストラリア戦では)裏を狙ってそこから攻撃していきたい。自分が裏を取って起点になれれば後ろも上がれるので、周りも活かしながら自分も得点に関わっていきたい」
キャプテンとしてチームを引っ張り、個人として自分の持ち味も出し切って勝利を導く。世界大会への出場権を前に、浅田は静かに燃えていた。




(取材・文 川端暁彦)
●AFC U17アジアカップ2025特集
Source: サッカー日本代表
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