[球蹴男児U-16]MF藤木琉衣らの奪い返しから攻撃陣も活躍して開幕白星。佐賀東は第2節も勝利し、D1首位浮上

佐賀東高はMF藤木琉衣(1年=筑後FC出身、8番)の好守など快勝
[5.4 球蹴男児U-16 D1リーグ第1節 佐賀東高 2-0 宮崎日大高 大津町運動公園球技場]

 九州地域のU-16年代において、長期のリーグ戦を通じて選手の育成及び指導者のレベルアップを図る「2025 球蹴男児U-16リーグ」のD1リーグが4日、大津町運動公園(熊本)で開幕した。佐賀東高(佐賀)が宮崎日大高(宮崎)に2-0で勝利。佐賀東は第2節でも鹿児島城西高(鹿児島)に4-1で快勝し、開幕2連勝を飾っている。

 MF藤木琉衣が「チーム的にはいい感じに攻撃できてゴールまで行けて2点取れたし、個人的には守備がハマっていたと思います。(中盤は)1人が出て、もう1人がそのカバーを。そこでちゃんと潰せるように意識していました」と振り返ったように、佐賀東は藤木、MF結城礼空のダブルボランチ中心に狙いとする守備。前向きな選手がボールを奪い取り、多彩なアタッカー陣を活用してゴールに迫った。

 ゲームメイカー役も担う藤木は、「逆サイド展開とか、(相手の)スライドが速いので裏狙ったりしていました」。佐賀東はボールを保持しながら、DF背後のスペースもうまく活用した攻撃。前半17分にはFW岡部有翔が相手DFとの駆け引きから裏へ抜け出す。そこへ右SH工藤匠真からのパスが通り、岡部がゴールを破った。

 宮崎日大は、球際の攻防で苦戦。後方からボールを繋いで前線のFW福田逞真、MF真方蓮斗へボールを通そうとしたが、急いでつけようとしたパスをインターセプトされてしまう。佐賀東は前半31分、中央の岡部が左前方の俊足MF平山舜へラストパスを通す。これを平山が左足で決め、2-0と突き放した。

前半31分、佐賀東MF平山舜が裏抜けから決めて2-0

 佐賀東はその後も平山、工藤の両翼が抜群の推進力を発揮。左SB正木流久も質の高い動きで攻撃の厚みを加えていた。加えて、MF上原洸がキレのあるドリブルで前進するなど中央、サイドから相手にプレッシャーをかける。

左SB正木流久はタイミングの良い攻め上がりを見せた

 宮崎日大は最終ラインで奮闘する182cmCB中川煌大やGK高瀬煌心を中心に食い下がり、MF早田羚王がクロスバー直撃の右足ミドルを放つなど対抗。後半は佐賀東の運動量がやや落ち、中盤と前線が間延びしたこともあって押し返し、MF小玉大翔のサイドチェンジやMF柳井田駿のクロスなどで1点を目指す。

前半、宮崎日大MF早田羚王がクロスバー直撃の右足シュート

 だが、佐賀東はここで得点を許さずに2-0で試合終了。藤木は「後半、苦しい展開になったけど、最後まで守り切れて良かったなと思います」と微笑む。佐賀東は6日の鹿児島城西戦も岡部、工藤、CB梶原宏聖、右SB岩永歩夢がゴールを決め、4-1で逆転勝ち。まだ第2節終了時点ではあるが、首位に浮上した。

 攻守で勝利に貢献した藤木は、筑後FC(福岡)から「佐賀東のポゼッションサッカーが好きで決めました」と公立の強豪校・佐賀東へ進学。「選手権でまだ1回も優勝したことない。自分たちが歴史を変えれるように、頑張りたいです」。3年時に歴史を変えられるように球蹴男児U-16リーグで力を磨き、結果も残す。

(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー

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