中2日で4000km移動、キャンプ地の情報収集も…W杯開催国の米遠征に意欲みせる森保監督「経験できることでいいイメージになれば」

森保一監督
 2026年の北中米ワールドカップ出場を決めた日本代表は今年9月に開催国アメリカで遠征を行い、メキシコ代表、アメリカ代表とそれぞれ対戦することが決定した。14日、都内で行われた「2025“Jリーグの日”特別企画発表会」に出席した森保一監督はイベント終了後に取材対応。「W杯に向けて、アメリカで我々が戦うんだということをより認識して、本大会に向けていい準備ができる。ありがたい親善試合を組んでいただいた」と意気込みを語った。

 W杯出場を決めた日本は、6月にアジア最終予選残り2試合を戦い、7月には韓国で行われるEAFF E-1サッカー選手権に参加。その後は来年6月に開幕する本大会に向けて準備期間に入る。9月のアメリカ遠征では同月6日にカリフォルニア州オークランドのオークランド・コロシアムでメキシコと対戦。中2日の9日にはオハイオ州コロンバスのLower.comフィールドでアメリカと戦うことになった。

 FIFAランク15位の日本に対し、メキシコは17位、アメリカは16位。開催国で強国との対戦カードが組めたことについて、森保監督は「世界的にも力がある両国と、かつアメリカで試合をさせていただけるということは、我々の現在の立ち位置での成果と課題がわかる」と遠征の目的を強調。プライベートでのハワイ、グアム以外のアメリカが初めてと笑いながら明かしつつ、W杯開催国での活動に大きな意味を見出していた。

 メキシコ戦が行われるオークランドから、アメリカ戦が行われるコロンバスまで約4000kmの移動。この経験も本大会での移動を具体的に想定できるようになる。「コンディションを保つために、移動は今回はかなり大きなポイントになってくる。ここで一度経験できるということで、本大会によりいいイメージになれば」(森保監督)。年末の組み合わせ抽選会で開催都市が決まり次第、本格的な準備が始まるが「イメージを持つことはできる。どこを拠点にするかというところはひとつ考えられるようになる」とキャンプ地などの情報収集も行うことも示唆した。

 2試合は中2日というタイトなスケジュールとなったが、これは相手側の意向によるものだという。それでも指揮官は2023年9月の欧州遠征を引き合いに「ドイツに行ったときも短かった。いろんな環境に対応できるように、日程が決まったらその中で最善を尽くせればという気持ちで挑めるようにしていきたい」。過酷なスケジュールもチームの経験にしていくつもりだ。

 メキシコを率いるのは元日本代表監督でもあるハビエル・アギーレ監督、アメリカを率いるのはマウリシオ・ポチェッティーノ監督と実績のある面々。森保監督は「世界の名将と言えるような世界のトップトップを知っている方々」と敬いつつ、「戦術的なことを含めて、試合のなかで色んなことを学べて、我々もアップデートできることがある」と自身の成長にも意欲をのぞかせた。

(取材・文 石川祐介)


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Source: サッカー日本代表

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