なでしこJは27年女子W杯開催地ブラジルへ…完全アウェーの経験値求めるニールセン監督「勇敢に戦うことが重要」

ニルス・ニールセン監督
 2027年ブラジル女子ワールドカップを視野に、今回のブラジル遠征を行う。日本女子代表(なでしこジャパン)は20日、今月末からブラジルで行われる国際親善試合ブラジル女子代表戦に参加するメンバーを発表。ニルス・ニールセン監督は「次回のW杯開催地ということで非常に手強い相手になる」と展望を語った。

 初陣となった今年2月のシービリーブスカップで初優勝、そして4月に国内で行われた国際親善試合コロンビア戦も含め、ニールセン監督体制はいまだ無敗を継続している。今回の活動では敵地まで赴いてブラジルと対戦。アウェー戦という意味合いをニールセン監督は強調する。

「ブラジルのホームでやるということで、非常にアウェーの雰囲気のなかで、ブラジルのファンの方も敵対心を持ってやってくる。新しい経験になる」。2月にアメリカで行われたシービリーブス杯ではアウェーの雰囲気は強くなく、指揮官は「(現地)ファンも日本のプレーを楽しんでくれたという印象」と振り返る。完全アウェーのなかで戦う経験値を求めていた。

 今回、初招集は日テレ・東京ベレーザのDF山本柚月のみだった。1人に限られた理由について、ニールセン監督は「準備ができている選手を中心に」と説明。「次回のW杯開催地を経験できるということで、現時点でよりW杯に出場するかもしれない選手、(現時点で)最強の選手を選んだ」。2年後の戦いを見据えた人選であることも明言した。

 これまでの対戦成績は7勝6敗3分。直近は昨年夏のパリオリンピックのグループリーグ第2節で対戦している。後半11分に先制を許し、その後も劣勢が続いたがアディショナルタイムに獲得したPKをDF熊谷紗希が決めて同点。さらに終了間際にMF谷川萌々子がスーパーロングシュートを決め、代表初ゴールで逆転勝利をもたらしていた。

 ニールセン監督はブラジルとの試合を展望。「ディフェンスで1対1に強く当たってくるところがあり、攻撃面では縦に速くダイレクトな攻撃がある。そこにどう対応するかに焦点を絞っていきたい」と狙いを語る。また、選手たちには引き続きミスを恐れず全力を出すことを求めた。

「対戦相手にもかかわらず、自分たちのやりたいように勇敢に戦うことが重要になってくる。それができればW杯のファイナルに行ったときでも自分たちらしいプレーができる」。完全アウェーでの経験値を手にするべく、南米での戦いに臨む。

(取材・文 石川祐介)
Source: サッカー日本代表

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