[MOM1084]東京学芸大MF堀川隼(1年)_延長終了間際の決勝点!! 10番背負った選手権で再認識「違い」を出せる存在へ

MF堀川隼
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.5 アミノ関東1回戦 上武大 2-3 東京学芸大 尚美学園大G]

 東京学芸大MF堀川隼(1年=静岡学園高)が延長後半アディショナルタイムの直前、値千金の勝ち越し弾を奪って勝利を導いた。「高卒プロを目指していたんですけど行けなかった」という中で攻撃の質と基礎能力を大学サッカーで高め、プロ入りへの道を切り拓いていく考えだ。

 上武大との対戦となったアミノバイタルカップ1回戦。東京学芸大は前半に先制したものの後半は相手に押し込まれる時間帯も目立ち、同点被弾から勝ち越したもののラストプレーで再び追いつかれた。延長戦では両チームとも疲労の色が見える中で多くのチャンスは生まれなかった。

 それでも東京学芸大はPK戦も視野に入ってきた10分ハーフの延長後半10分、左サイドからのFKをDF林築玖(3年=静岡学園高)が頭で合わせると、ゴール前にこぼれたボールに堀川が反応。「ファーから折り返してもらおうと思って詰めていて準備はしていた」と冷静に頭で押し込み、劇的な決勝点を奪った。

 堀川は静岡学園高の出身で、昨年度の全国高校サッカー選手権では10番を背負ってプレー。偉大な先輩たちが務めてきたエースナンバーに抜擢されて驚いたというが、「自分の特長をしっかり出してチームに貢献することをまず意識しました」。気負いすぎずに望んで全国の舞台でも強みのボール奪取能力を発揮した。

 ただ準々決勝では東福岡高の堅守をこじ開けられず、最後の冬はPK戦に敗れての8強終幕。「相手が引いてきてボール回収とかはできていたんで。でも、もっと攻撃の質をあげることが自分の課題だと思うので、東福岡戦ももっと自分が違いを出せたら勝てたのかなとは思います」。在学中から攻撃面の結果にこだわっていく姿勢を示していたが、さらなる成長の必要性を感じたという。

 今春に進んだのは、静岡学園の先輩が複数所属していて川口修監督からも勧められたという東京学芸大。関東大学3部リーグの昇格組となるチームで開幕スタメンを飾ると、アンカーを務めてここまで全11試合フルタイム出場を続けている。カップ戦のこの日も延長を含めた110分間フル出場し、中盤でクリアボールを回収すると前線へ持ち運んでチャンスメイクを試みる場面も。課題克服に向けた気概を示した。

 もっとも堀川は「ひとりで剥がして決めるとか、そういう部分をやっていかないとプロの目には止まらないしチームも勝てないと思う」と話し、「まだ『止める・蹴る』とか基本的なところは全然足りない」と強調する。

「高卒プロを目指していたんですけど行けなかったので、やっぱりサッカーをやっている以上はプロの目に留まったり、プロからオファーを貰えるようにもっと基礎的な土台からやっていかないと自分はまだまだだと思うので、そういうところからやっていきたいと思います」

 リーグ戦ではヘディングシュートとミドルシュートでここまで2ゴールをマーク。堀川は「最初は勝てなくて自分も点を決められなかったんですけど、最近は自分も点を決めて勝利に貢献できるようになってきたので、ここからさらに成長したい」と意気込み、成長速度を加速させて絶対的な存在になる。

(取材・文 加藤直岐)


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Source: 大学高校サッカー

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