主将としての責務を果たすと同時に、個人としても1年後のW杯へ向けて生き残りの大会になると捉えている。日本代表DF長友佑都(FC東京)がEAFF E-1選手権の初戦・香港戦を翌日に控え、「ここで(インパクトが)なかったらW杯に繋がらないと思っている。かけています」と不退転の決意を示した。
長友のE-1選手権参加は岡田武史ジャパン時代の2010年2月に日本で開催された時以来15年ぶり。前回は大会中に体調を崩して2戦目の香港戦を欠場したうえに、日本は大会史上最低成績の3位に終わり、個人としてもチームとしても散々だった。だが、15年前に出場したことも覚えていなかった長友。今大会は純粋に優勝と個人のアピールの両取りを目指す場となる。
2008年に日本代表デビューを飾って今年で18年目。今回は森保一監督からチームキャプテンを任されたが「いつも自分がキャプテンだと思ってそのくらいの気持ちでやってきた。キャプテンマークを巻くかまかないかくらいのことなので自分のスタンスは変わらない」ときっぱり言う。
今回は追加招集も含めて14人初選出選手が招集されており、最初の全体練習では「僕の圧力とエネルギーが強いので」と言いながら「(若い選手が)まだ緊張している部分や硬い部分はあったけど、みんな才能を持っている」と期待。「そういう選手が萎縮したり怖がったりすることがないように、新しい選手たちがJリーグと同じように生き生きとプレーができるようにしたい。あまり考えすぎるのも良くないので、本能的に彼らがしっかりとこのチームに入れるように、声掛けをしたり背中を押したりする行動はしていきたい」と言い、「日の丸を背負うということはプレッシャーもすごい。そこはJリーグと違うと思うので、彼らがしっかり戦えるように、そういうサポートは積極的にしたい」と意気込む。
今大会は試合会場で一度も練習せず、ぶっつけ本番で初戦を迎えることになったが、どっしりと構えている。下見なしの国際大会という異例の事態にも「代表もいろんなことがありましたし、僕自身は別にどうなってもぶれない。そういう人がいると若い選手の拠り所になるんじゃないか。長友さんはあんな感じだから大丈夫だって思わせられたらいいなと思う」と泰然自若だ。
さらに個人としては「上手い選手がたくさんいるので、僕は魂こもったプレーを見せる。1対1の部分も含めて熱いプレーを見せたい」と言葉に力を込める。森保ジャパンにはずっと招集されているが、直近では12試合連続ベンチ外。「悔しい思いもしているので。ここで(何かを残せ)なかったらW杯につながらないと思っている」。誰よりもギラギラしていた。
(取材・文 矢内由美子)
●E-1選手権2025特集
▶日本代表の最新情報はポッドキャストでも配信中
Source: サッカー日本代表
コメント