クラセン準V仙台ユースで日常過ごす中3MF小澤春太、苦い経験も「本当に気持ちを変えて」リバプールU15戦で存在感

今季は高校年代を主戦場とするMF小澤春太(仙台Jrユース)
[7.31 Jアカデミーマッチ U-15 J選抜 2-0 リバプールU15 味フィ西]
 
 ベガルタ仙台ユースでの反省からこだわってきた強みをリバプールU15戦でも発揮した。MF小澤春太(仙台Jrユース)が「こういうのに参加するのは初めてで、話したことがない人とか相手の海外の選手もそうですし分からないことがいっぱいあったんですけど、(竹内)悠三くんがキャプテンで話しかけてくれてチームに馴染めて、自分のプレーも良いのが出せた」とU-15 Jリーグ選抜で貴重な経験を積んだ。

 中学3年生の小澤は今季、U-18プリンスリーグ東北を戦うユースを主戦場としている。リーグ戦では開幕から5試合連続で先発入りし、9試合を消化したここまでで8試合に出場。日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会にも選抜活動の直前まで帯同し、高校年代の全国大会で2試合にスタメン入りした。

 クラセンU-18で準優勝と躍進したチームに飛び級で加わっている中で、「実力で言ったら(高校)3年生とかの方が上かもしれない」と小澤。それでも「自分は期待を込めて出させてもらっているので、気持ちだけは絶対に負けないという気持ちで試合に取り組んでいます」と士気高く日常を送っている。

 また、仙台ユースでの苦い経験が成長に繋がっているという。4月のプリンス東北開幕節・仙台育英高戦(○2-1)で自身のミスから失点。「そこから本当に気持ちを変えてボールを取られないことをすごい意識」するようになり、努力を重ねたことでボールを保持してのゲームメイクに自信を掴んでいる。

 そうした強みはリバプールU15戦でも発揮した。体格差では劣勢の相手にも素早いセカンドボールへの反応から、細かいタッチで簡単にボールを奪われないプレーを披露して攻撃を展開。特に先発出場した第1戦では小澤の奮闘がチームの勢いを支えた。

「1試合目では自分の強みの、パスを何回も受けてはたいたりとかチームを動かすところでは自分の武器を出せた。ボールを持ったときに奪われないのも自分の武器なので、そこも出せました。守備でも集中を切らさないで予測とかで動いて、体の大きい相手選手でしたけどインターセプトとかできたので良かったと思います」

 貴重な対戦で得た手応えや反省をチームで早速生かしていきたい考え。小澤は今後も仙台ユースでの活動が続く見込みで、チームはイタリア遠征を予定しているという。「今回海外の選手とかとやって体の強さだったり、競り合いのタイミングだったり結構学べたので、イタリアに行くまでに練習してどれくらいできるようになったか試したい」と海外チームとの再戦を心待ちにした。

 ちなみに今回チームメイトだったMF柿沼伶音(鹿島つくばJrユース)とは、同じ2010年4月12日が誕生日という関係性。初対面だったが「伶音は結構お調子者なので仲良くなりやすいです」と打ち解けたようだ。両者はいずれ対戦することもあるはず。小澤は新たなライバルとのマッチアップに向けて「自分は相手の武器とか特徴を考えてプレーできるので。伶音とも試合することがあったら(彼は)カットインが武器なのでカットインを警戒したりして、絶対勝って笑いたい」と微笑んだ。

2010年4月12日生まれの2人

(取材・文 加藤直岐)


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Source: 国内リーグ

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