チリ開催のU-20ワールドカップが日本時間28日午前に開幕する。オープニングマッチとなる28日午前5時キックオフ(日本時間)の2試合は日本対エジプトと韓国対ウクライナ。リクエスト方式のビデオ判定が国際サッカー連盟(FIFA)の男子主要大会としては初適用となる。
今大会では監督のリクエストによってビデオ判定が行われる「フットボール・ビデオ・サポート(FVS)」が試験導入される。これはFIFAがトライアル中のシステムで、従来のビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)よりも金銭的コスト、人的コストを抑えられることが特徴。FIFAはVARに代わってFVSがスタンダートとなる可能性は否定しており、VARを導入できない大会での代替システムを目指している。
ビデオ判定の対象事案はVARと同じ「得点、一発退場、PK、人間違いのカード提示」の4つ。ただし「VAR」にあたる映像を常時チェックしている審判員は不在となり、レビューは各チームの監督が「空中で指をくるくる回し、第4審判員にレビューリクエストカードを渡す」ことによって実施される。選手が監督に対し、リクエストを行うように助言することも認められる。
ただし得点時は例外で、第4審がVARの役割を担うように得点までの一連の流れをチェック。第4審がレビューが必要と判断した場合、チームからのリクエストを受けずに直接主審へレビューを要請する。なお第4審が得点で問題ないことを確認した場合でも、チームがリクエスト権を使うことで主審にレビューを求めることができる。
各チームは1試合で2回(延長戦突入で1回追加)のリクエスト権を持ち、使い切らなくても問題ない。判定が変わった場合は成功と見なされて回数が減らない。第4審は各チームからのリクエストを受けると主審に伝達。主審はレフェリー・レビュー・エリアで映像を確認し、「はっきりとした明白な間違い」か「見逃された重大な事象」の明らかな証拠があった場合に判定を変更する。
これまでFVSはU-17女子W杯とU-20女子W杯で試験導入が行われたが、男子のFIFA主要大会では初適用になる。イタリアでは今季からセリエC(3部)で試験導入している。リクエスト権を使い切った場合は明らかなPKが見逃された場合でもレビューは行われないため、いつ行使するかも重要なベンチワークになりそうだ。
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Source: サッカー日本代表
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