先輩たちが戦ったU-17ワールドカップは憧れの舞台。そこに立つことを夢で終わらせるつもりはない。MF今井宏亮(東京Vユース)は追加招集でU-17日本代表候補大阪合宿に参加。所属する東京Vユースと同じ3-4-3システムに違和感なく順応し、ボランチやシャドーのポジションで自分の特長を出そうとしている。
合宿4日目(30日)の練習後、今井は「自分は運動量と予測の部分で、守から攻撃の起点になれる選手っていうところでは出せている部分はあるのかなと思っています」と自己評価。練習試合(28日)や11対11のトレーニングでは、味方と連動してボールの奪いどころになったほか、巧みな身のこなしで相手のプレッシングの矢印を変えた。加えて、セカンドボールを1タッチで味方にパス。相手が準備する前に攻撃のテンポを上げようとしていた。
「相手の守りの部分を間に合わせないというか、そういうところはこだわっているので。あとは相手がしっかりブロックをしてきた時にどう崩して得点を取るかっていうところは、まだまだ自分の課題ではあるので、(周りと動きを合わせると同時に)積極的に。前回の練習試合ではシュートは打てなかったんで、もっと視野を広げて、(足を)振れるところがあったら振っていきたいなと思っています」と語った。
今年はU-17アジアカップ(4月)に出場。そして、U-17ワールドカップ(11月)のメンバー候補として今回の合宿に参加している。今井は「まずは自チームでのやるべきことをやって勝利に貢献するっていうところを一つ思っていて、そこやり続けたことによってこういう機会を設けられたのかなと思っているので、ほんとチームメイトもそうですし、監督、コーチ、スタッフに数えきれないほどの感謝を持ってプレーしています」。合宿最終日(10月1日)の練習試合では、東京Vユースの代表としての責任感も持ってより自分から発信していく意気込みだ。
「まだまだ自分は口数が少ない方だと感じているので、ラスト1日ではあるんですけど、もっともっと自分から発信してチームに貢献できる選手なっていきたい。自分の持ち味である球際や守備の部分で自分が1つ起点となって攻撃に繋げられたららいいと思いますし、豊富な運動量で2列目、3列目のランニングで攻撃の厚みを増やして、チャンスを増やしていけたらいいなって思っています」。チームメイトたちとピッチ、ミーティングで課題を抽出し、改善してきた。より自分から発信する回数も増やし、特長を発揮して目標の舞台に立つことを目指す。
前回のU-17ワールドカップに東京Vユースの先輩MF川村楽人とMF山本丈偉が出場。「(川村)楽人だったり、(山本)丈偉が前回大会に出ていて、毎試合見ていてたくさんの刺激を受けたので、自分もそういう舞台に立って活躍したいっていう思いがあります。そういう夢というか、夢だけに終わりたくないと思うので、しっかり実現できるように、舞台に立てるように、残り時間少ないですけどやるべきことをしっかりやっていきたいと思っています」。自分でも真面目過ぎるという性格だが、どんな時間帯や展開でも冷静に状況を把握し、役割を全うする早生まれの“仕事人”。激しいメンバー争いの中でU-17日本代表の勝利に貢献できる力を示し、夢を叶える。




(取材・文 吉田太郎)
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Source: サッカー日本代表
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