[10.7 関東大学L1部第15節 流経大0-1日大 流通経済大学龍ケ崎フィールド]
流通経済大は今夏の総理大臣杯初戦のスタメンで、系列校の流通経済大柏高出身の選手を8人並べた。近年は大学の中野雄二監督が高校にも関わるようになって、その連携はより強固なものになっている。
そんな中でDFラインで唯一、“他校出身選手”が不動のレギュラーを務めている。DF西川楓人(3年)は大阪の興国高出身で、入学してすぐの関東大学リーグ開幕戦から出場機会を掴んだ実力者だ。
入学してからの2年間は怪我にも苦しめられた。「1年の時は足首、第5中足骨。2年のシーズンが始まる前に足首の軟骨を怪我して半年間プレーできなかった」。プレーしないとサッカー選手じゃないーー。意識を変えることをテーマに臨んだ今季は、ここまで大きな離脱なく過ごすことができている。
正確なロングキックを武器に高校時代も関西屈指のタレントと注目された西川だが、常に意識してきた選手がいる。高校でCBコンビを組んだDF常藤奏(中央大)は大学選抜の常連で、今春の大学日韓定期戦では決勝点を決めてMVPも獲得した。「めっちゃすごいなと思っていて。それに比べて自分は怪我が多くて、プレーをしている時間が少ない。自分の意識を変えたきっかけの一人です」。これからも刺激し合う関係でいるつもりだ。
そして常藤同様に西川にもJクラブから熱視線が送られている。これまでに清水の練習に参加。来週もJ2クラブへの練習参加を予定しているという。「(声をかけてもらえることは)自信になるし、行っていろんなことを吸収できる。チームのやり方に合わせながら特長を出すことは難しいけど、そのために基礎を上げていきたい」。
この日の日本大戦では、すでにJリーグでも結果を残すFW平尾勇人(3年=四日市中央工高)と対峙。「そういう相手に自分はムキになるメンタルだったんですけど、今は冷静にやれる部分が増えてきた」と成長を実感する場になったと振り返る。
ただチームは後期に入って勝ちなし。順位も降格圏の11位に後退してしまった。「チームが良くなってきたら自分にもいい声がかかると思う。まずはチームのことを考えてやっていきたい」。U-20W杯に出場したDF塩川桜道らとともに堅守を作り直すことで、自身の存在感を高める。
(取材・文 児玉幸洋)
●第99回関東大学リーグ特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
Source: 大学高校サッカー
コメント