「前半はとにかく0-0で…」南野拓実が考えるブラジル戦のポイント。恩師であるモナコの監督解任には「残念。さよならも言えず…」

日本代表MF南野拓実
 日本代表MF南野拓実(モナコ)が14日のブラジル戦(味スタ)に向けて、警戒ポイントについて語った。最初に挙げたのはとにかくミスを減らすこと。ブラジルが10日にソウルで韓国に5-0で大勝した試合も踏まえ、「韓国がビルドアップのミスから失点していたのはもったいなかった。それは僕らに関しても起こり得ることだし、そういうミスを減らしたい」と指摘した。

 また、個の力の強いブラジルに対しては「守備の時間がある程度多くなる」と想定。そのうえで、「どれだけ我慢強く前半を(失点)ゼロで終われるかは一つカギになる。タイミングがあればプレスに行って押し込みたい気持ちはあるけど、そこは共有していつも以上にタイミングを合わせてやらないといけない」と語った。

 得点を取るイメージについては、チャンスメイクであまりうまくいかなかった10日のパラグアイ戦(△2-2)の反省を踏まえ、具体的なアイデアを膨らませている。それは「前にボールが刺さったときに、自分がその周りをうまく動いて、自分でコントロールしてシュートする」という形。特に「ガチャっとなったところをすぐ奪い返してチャンスにつなげるとか、そういうのは一つ良いイメージがある」と言う。それは南野自身がこれまでも「そういう場面でゴールを取ってきた」という自負があるからだ。

 そのうえで、付け加えたのは「強い相手、格上の相手に対してビルドアップできれいにゴールなんてなかなかない。奪ってショートカウンターか、ゴールまで押し込んだところでのちょっとラッキーとか、そういう形かな」ということ。ガチャガチャした局面での一瞬のアジリティは南野が得意とする動きであり、ブラジル戦でも泥臭くゴールを狙っていくつもりだという。

 ブラジル戦に向けての報道陣とのやりとりの中では、南野の口から「W杯のシミュレーション」という言葉も出てきた。「W杯のシミュレーションとして考えても最低でも1失点でゲームを終えないといけないし、前半はとにかく0-0で進めたいという気持ちがある」と試合展開についても言及した。

 今回の代表合宿中、所属するモナコからアドルフ・ヒュッター監督の解任が発表された。ヒュッター氏は23年夏からモナコで指揮を執ってきたほか、南野がC大阪から15年に欧州へ渡って最初に所属したザルツブルクでも監督を務めており、南野にとっては恩師。「個人的にはめちゃくちゃ残念。さよならも言えず……。連絡はするつもりですけど」と表情を曇らせ、「それと同時に、チームでの自分の積み上げが一旦ゼロになって、また新しくサバイバルが待っている。その気持ちのほうが今は強い」と語っていた。

(取材・文 矢内由美子)


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Source: サッカー日本代表

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