[10.21 選手権山形県予選決勝 山形明正高 1-0 羽黒高 NDスタ]
現在山形県リーグ1部で11ゴールと得点ランキングトップを走るストライカーはやはり別格の存在感だった。競り合いの圧倒的な強さ、そしてパワフルなドリブル突破。荒削りなところもあるが、それもまた魅力であるスケールの大きなストライカー、山形明正高FW仲村渠健(2年)が、自らのゴールでチームの歴史を変えた。
「決勝戦は大会ラストなので、どこが痛くても死ぬ気でやるつもりでした」と語った通り、実は満身創痍だった。9月中旬から右足のグロインペイン症候群を発症。「ボールに触ると足がつってしまい、怖い」という感覚もあったという。それでも「後ろが(失点)ゼロで抑えてくれていたので、自分も走らないといけない」と自らを奮い立たせ、ゴールに向かい続け、ケガの影響を感じさせない存在感を見せつけた。
埼玉県志木市の街クラブFC VIENTAS出身。山形明正を選んだ理由については「山形で唯一の人工芝グラウンドがありましたし、全国大会に出たかった。全国に行ったことの無いチームで、自分が試合に出て全国へ行きたかった」と入学した時の夢を現実のものにした。
初めての全国大会に向けては「勝利も大事ですが、全国に名前をとどろかせたいです」と野心は十分だ。自らの強みを「空中戦の強さと得点能力」と語るストライカーがどこまで大暴れできるか、非常に楽しみだ。
(取材・文 小林健志)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2023
Source: 大学高校サッカー
コメント