[8.30 天皇杯準々決勝 柏 2-0 名古屋 三協F柏]
J1第25節からは中3日、週末のJ1第26節までは中2日という連戦の中で、お互いにリーグ戦から大きくメンバーを代えて臨んだ天皇杯準々決勝。柏レイソルのフィールドプレイヤーで続けて先発起用されたのは、ボランチのMF高嶺朋樹と右サイドハーフのMF戸嶋祥郎だ。
5月から指揮をとる井原正巳監督は、就任当初にはダブルボランチの一角で戸嶋を起用していた。6月に入ってから4-4-2の右SHに起用されると、それからは右SHが背番号28の主戦場となった。「SHで、彼の献身的な運動量であったり、攻守にわたっての貢献度はチームにとって欠かせない存在」と井原監督の信頼も厚い。
右SHに起用されて以降の3か月で、キャリアハイとなるリーグ戦3ゴールを挙げている戸嶋。その3試合ではチームの勝利に結びつけることはできなかったが、名古屋戦では決勝点を挙げた。
後半24分、中盤で高嶺がボールを引っ掛けてショートカウンターに出ると、FW細谷真大、MF仙頭啓矢、MFマテウス・サヴィオとつないでアタッキングサードまで進入する。左サイドのサヴィオは逆サイドでフリーになっていた戸嶋にパスを送ると、右足で足元におさめてから右足を振り抜く。
「相手の股が空くんじゃないかという間合いだったので、そこを通せたのはよかったです」(戸嶋)。狙い通り、ブロックにきた名古屋DFの股下を抜いたシュートは、名手・ランゲラックも破ってゴールネットを揺らした。
さらに後半アディショナルタイムには、名古屋のゴールキックの場面で、GKランゲラックからPA内のMF稲垣祥につないだところで「相手が嫌がるんじゃないか」と戸嶋がプレスをかける。稲垣の縦パスをサヴィオがカットすると、自ら持ち込んでダメ押しとなる2点目。フル出場している中でのアディショナルタイムでも、守備を怠らない戸嶋の姿勢がチームの勝利を決定づけた。
「今日はゴールという結果を残してくれましたし、いつもの戸嶋らしいプレーを発揮してくれた」と指揮官もその活躍に目を細めていた。
(取材・文 奥山典幸)
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Source: 国内リーグ
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