[11.16 W杯2次予選第1節 日本 5-0 ミャンマー パナスタ]
日本代表は16日、大阪府のパナソニックスタジアム吹田で北中米ワールドカップ2次予選開幕戦を迎え、ミャンマー代表に5-0で勝利した。FW上田綺世がハットトリックの大活躍を見せ、MF鎌田大地とMF堂安律も得点。守備陣は相手に1本のシュートも打たせず、貫禄の試合運びでアジア予選好スタートを切った。
2026年の北中米W杯に向けた大事な初陣に向け、森保一監督は4-1-4-1の布陣を採用。欧州カップ戦との連戦明けのMF守田英正、DF菅原由勢、MF久保建英をベンチに回した上でDF冨安健洋はベンチ外で温存し、フレッシュなメンバー構成でFIFAランキング158位のミャンマーを迎え撃った。
GKは大迫敬介が入り、4バックは左からDF中山雄太、DF町田浩樹、DF谷口彰悟、DF毎熊晟矢。中盤中央にはアンカーにMF田中碧、インサイドハーフにMF南野拓実、MF鎌田大地が並んだ。サイドハーフは左にMF相馬勇紀、右にMF堂安律。1トップは上田が入った。[スタメン&布陣]
試合は立ち上がりから日本が大きく押し込み、敵陣の40mで試合を進める展開。ミャンマーは5-4-1の布陣ながらサイドハーフも最終ラインに撤退してきたため、スペースを突けずに攻めあぐねる時間帯が続いたが、前半11分に試合を動かした。
左サイドに開いた南野が浮き球のミドルパスをペナルティエリア内に配球すると、これに反応したのはエースの上田。素早く落下点に入って頭で合わせ、ノールックのヘディングシュートをゴール左隅に流し込んだ。上田は9月シリーズのドイツ戦以来の得点で、これがA代表通算3ゴール目となった。
なおも攻める日本は前半14分に相馬、同15分に毎熊のクロスから次々に上田の決定機を演出したが、二つのシュートはいずれも枠外。同18分、堂安の右CKに合わせた中山のヘッドも枠を外れた。
その後はミャンマーのカウンター狙いに後ろ向きの対応を迫られる場面もあったが、谷口と町田のCBコンビが危険なシーンは作らせず。すると前半28分、田中のパスを受けた鎌田がペナルティエリア際から左足を振り抜き、強烈なシュートをゴール右隅に突き刺した。
21年5月のカタールW杯2次予選のミャンマー戦でも得点を決めていた鎌田は、第2次森保ジャパン初ゴール。A代表の得点は昨年9月のキリンチャレンジ杯アメリカ戦以来約1年2か月ぶりで、A代表通算7ゴール目となった。
ややペースを落とした日本だったが、前半アディショナルタイム4分に追加点。毎熊が危険なファウルを受けて相手にイエローカードを出させた直後、素早くFKで再開すると、堂安がカットインすると見せかけてニアサイドにスルーパスを送り込む。これに上田が反応。角度のないところから右足ダイレクトで突き刺し、この日2点目で3-0とした。
日本は後半開始時、谷口と鎌田に代わってDF渡辺剛とMF佐野海舟を投入。渡辺は2019年のEAFF E-1選手権・香港戦以来の4年ぶり2試合目のA代表キャップで、初招集の佐野はこれがA代表デビューとなった。ボランチに入った佐野は立ち上がりから積極的にプレー。深いタックルでのボール奪取やミドルシュートなど次々に良さを発揮した。
そして後半5分、日本が追加点を奪った。田中の縦パスから南野が中盤で前を向き、浮き球のパスを送り込むと、狭いスペースから上田が反応。一瞬の動き出しで相手DFを振り切り、最後はGKのいないコースに蹴り込んだ。上田はこれがハットトリック。A代表通算得点数を一気に5ゴールとした。
日本は直後にも堂安がクロスバー直撃のシュートを放つなど、攻め手を緩めない。後半18分には相馬のFKから渡辺が惜しいヘディングシュートを見せ、同19分には南野が果敢なドリブル突破からGKを強襲する左足シュート。同21分、相馬の連続シュートもGKを次々と襲い、さらに畳み掛けていった。
後半22分、日本は上田と南野に代わってMF守田英正とFW細谷真大を投入。U-22日本代表から追加招集で急きょ合流した細谷は昨年7月のE-1選手権以来、1年4か月ぶりのA代表2試合目となった。後半開始時から4-2-3-1に変え、佐野と田中がダブルボランチを組んでいたが、ここから再び4-1-4-1となり、守田はアンカーに入った。
日本は後半26分、細谷のポストプレーから堂安が左足で狙ったが、強烈なシュートはGKがスーパーセーブ。直後にはエリア内でこぼれ球を拾った相馬が相手を背負いながら左足シュートを放つも、わずかに枠を外れた。同29分には佐野が鋭い持ち上がりで中盤を切り裂き、スタンドを沸かせていた。
後半36分、日本は異例のGK交代を敢行。大迫に代わってGK前川黛也を投入した。大迫にアクシデントはなく、経験を積ませるための交代とみられる。前川は21年3月、A代表に初招集されたが2試合とも出番はなく、今年10月シリーズの再招集では負傷で途中離脱。2年半越しのA代表デビューとなった。
日本は後半41分、守田からの浮き球パスを受けた堂安がうまく左足で収め、左足でGKの股を抜くシュートでダメ押し。堂安は6月のキリンチャレンジ杯エルサルバドル戦以来5か月ぶりのゴールで通算7点目となった。試合はそのままタイムアップ。日本は1本のシュートも許さず、5ゴールの完勝を収めた。
チームは17日未明にチャーター機でサウジアラビア・ジッダに移動。21日のシリア戦に備える。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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