関西学院大は27日、Jクラブ内定会見を行った。鹿島アントラーズに進む主将DF濃野公人(4年=大津高)は「ここがゴールではなくスタート。鹿島のタイトル獲得に向けて頑張っていきたい」と意気込みを語った。
J1内定3選手を含む、過去最多の5人がJリーグに進むことになった世代だが、高橋宏次郎監督によると、「入学当初の段階では、特別能力は高くなかった」という。それでも「4年間で努力を積み重ねて、将来を切り開いていった」と紹介。プロ入りを掴んだ愛弟子たちを称えていた。
史上最強世代と言われた名古屋グランパスU-18出身で、大学で力をつけて名古屋グランパスに戻ることになるMF倍井謙(4年)は、特別指定選手として今年9月にJ1リーグ戦デビューを経験。即戦力としての活躍が期待されている。倍井も「あくまでもスタート地点に立っただけ。1年目からインパクト残せるようにやっていきたい」と気合を十分にすると、「僕たちはドンピシャで五輪世代なので、日の丸を背負って戦いたい」とパリオリンピックへの意識を強めた。
MF美藤倫(4年=東海大大阪仰星高)は、ガンバ大阪に進む。高校時代にプリンスリーグ関西でMVPを獲得したテクニシャンで、大学でも今春行われた選抜全国大会のデンソーカップチャレンジでMVPを獲得。明るいキャラクターで、全日本大学選抜でもムードメーカーの役割を担っていた。大学で一時、CBを経験するなど、4年間で鍛えられた守備面を自信にしていきたいと話す。そして「外人選手や大学では対戦できない強さの選手がいると思うけど、球際で負けないようにしたい」と意気込むと、「1年目から活躍すること。そしてオリンピックに食い込んでいけるようにやっていきたい」と、こちらもパリオリンピックへの意識を十分にした。
濃野は複数クラブの争奪戦の末に鹿島入りを決断。10番を背負った大津高時代や、大学に入学してからもFWや攻撃的MFとしてプレーしたが、大学3年生になって右SBに挑戦。新たな可能性を切り開いた。大津、関学とアマチュアサッカー界の名門でキャプテンを務めた精神的支柱は、「鹿島は勝利にどん欲なチームと言われる。そこにひかれて入団を決めたので、自分も体現できるようにしたい。内田篤人(元)選手のプレーを参考にしている。サイドを駆け上がっての攻撃や粘り強い守備を参考にしていきたい」と決意を新たにした。
MF長尾優斗(4年=G大阪ユース)は水戸ホーリーホックでプロ生活をスタートさせる。ボランチでコンビを組む美藤が、自身が高校時代までを過ごしたG大阪への入団を内定させてからは、「自分もG大阪からオファーを来させるくらいにやりたい」と力に変えて過ごしてきた。水戸入団の決め手について、「技術面と人間的な面で今より成長できるクラブだと思った」と話すと、「武器は長短のパスを織り交ぜたプレー。小さいころから遠藤保仁選手のプレーを見て育ってきた。自分もそういったプレーヤーになりたい」と目を輝かせた。
FW望月想空(4年)は関西学院の高等部出身。高校選手権の兵庫県予選でベスト4の成績を残した世代で、高等部の選手はハイレベルな選手が集う大学ではなかなか出場できないと言われるが、4年間でコツコツと力をつけて今季は背番号11を背負ってプレー。リーグ戦ではトップと1ゴール差の19得点を決めるチーム得点王の活躍をみせた。J3のFC大阪からのスタートになるが、「しっかり努力し続ければ、カテゴリを上げていけると思っている」と話すと、「フィジカルには自信があるのでそこと得点力を生かしていきたい」と力強く話した。
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Source: 大学高校サッカー
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