川崎Fが3年ぶりの天皇杯制覇! 120分で決着つかずPK戦を制す、柏は11年ぶりの優勝逃す

川崎Fが天皇杯を制す
[12.9 天皇杯決勝 川崎F 0-0(PK8-7) 柏 国立]

 天皇杯は9日に決勝を行った。川崎フロンターレ柏レイソルの対戦は、川崎Fが勝利。スコアレスのまま延長戦を含めた120分で決着はつかず、PK戦の末に8-7で優勝を決めた。

 川崎Fは2020シーズン以来の制覇、そして2年ぶりのタイトル奪取を狙う。4-3-3の布陣を敷き、GKはチョン・ソンリョン、4バックは左からDF登里享平、DF山村和也、DF大南拓磨、DF山根視来。アンカーはMF橘田健人で、インサイドハーフは左がMF瀬古樹、右が脇坂泰斗。前線3人は左からFW宮代大聖、FWレアンドロ・ダミアン、FW家長昭博が並んだ。攻撃の要であるFWマルシーニョはメンバー外となった。

 残留争いを乗り越えた柏は、12シーズン以来の天皇杯優勝に王手をかける。DFジエゴが出場停止、DF犬飼智也とMF山田雄士が規定によりメンバー外となっている。4-4-2の布陣で、GKは松本健太、4バックは左からDF片山瑛一、DF古賀太陽、DF立田悠悟、DF土屋巧。ボランチ2人はMF高嶺朋樹とMF椎橋慧也。左サイドはFWマテウス・サヴィオで、右サイドはMF小屋松知哉。2トップはFW山田康太とFW細谷真大となった。[両スタメン&布陣]

 序盤にペースを握ったのは柏。後方から立田、中盤から椎橋とパスの出し手が最前線にボールを送ると、細谷が収めて敵陣に迫る。ゴールまで持ち込むことはできないが、CKのチャンスを量産。川崎Fにボールを渡さなかった。

 柏が前半に10本以上のシュートを打った一方、川崎Fは後半40分にようやくシュートでゴールを脅かす。右サイドからのロングボールを収めた瀬古がPA手前から右足シュート。豪快な弾道は惜しくもゴール枠を捉えられない。

 前半は拮抗したままスコアレスで終了する。ハーフタイムは両チームともに交代カードは使わなかった。

 後半も柏はM・サヴィオを起点に前線にボールを運び、敵陣付近に近づく。一方、川崎Fはロングボールを増やして素早い攻撃を仕掛けていった。川崎Fは後半19分に2枚替え。宮代と瀬古を下げ、MF瀬川祐輔とMF遠野大弥が入った。

 川崎Fの時間が少しずつ増えていく中、柏が一瞬の隙を突く。後半24分、自陣から蹴られたボールは山村を通り過ぎ、最前線の細谷のもとへ。大南のマークを振り切り、そのまま敵陣PA内に迫るが、トラップが大きすぎてGKソンリョンに収まった。

 後半30分過ぎ、両チームが同タイミングで交代カードを使う。川崎Fはダミアンに代えてFW小林悠を投入。柏は山田と小屋松を下げ、MF戸嶋祥郎とFW山本桜大を出場させた。

 両者ともにシュート本数は減るものの、球際の激しさは増していく。川崎Fは後半41分、大南と脇坂が下がり、DFジェジエウとMFジョアン・シミッチが入る。4-2-3-1の布陣に変わり、ボランチに橘田とシミッチ、トップ下に家長、前線3人は左から瀬川、小林、遠野となった。

 後半アディショナルタイム3分過ぎ、柏は高嶺と土屋に代えてMF仙頭啓矢とDF川口尚紀が入る。90分間でゴールネットは揺れず、試合は0-0のまま延長戦に突入した。

 延長前半4分、川崎Fは登里が左サイドからクロス。敵陣PA中央の小林にはわずかに合わない。同9分には柏に絶好機。鋭い縦パスが最前線に入ると、細谷がGKと1対1になる。しかし、GKソンリョンの飛び出しに遭い、細谷の折り返しもソンリョンに阻まれた。柏は同15分に椎橋を下げる。FW武藤雄樹が細谷とともに前線に入った。

 延長前半が終わると、川崎Fは足を引きずった小林が無念の交代。FWバフェティンビ・ゴミスが投入された。延長後半13分、右サイドから山根がクロス。PA中央のゴミスがヘディングシュートで合わせるが、GK松本のスーパーセーブに触られると、ボールはポストに当たる。家長が詰めるも、松本の守備を破れなかった。

 120分で決着はつかず、PK戦に突入。10人目まで続いた打ち合いは、川崎Fが8-7で制す。3年ぶり2度目となる天皇杯タイトルを手にした。

(取材・文 石川祐介)


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Source: 国内リーグ

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