インカレ1回戦、2回戦で得点に絡む大活躍…鳥栖U-18ではSB、福岡大で強力WBに進化した3年生DF橋本悠

福岡大DF橋本悠(3年=鳥栖U-18)
 全国の舞台で躍動が続いている。福岡大(九州1)は1回戦で四国学院大(四国2)に2-1で、2回戦は関西大(関西2)に4-2で勝利。DF橋本悠(3年=鳥栖U-18)はすでに4得点に絡んだ。1回戦後には「1、2年のときから(全国大会に)出ていて、チャレンジャーというか、とりあえずやり切ることだけだった。今年は3年目。より結果、数字にこだわる。得点やアシストにこだわりたい」と大会の目標を挙げていた。

 3-5-2の布陣を敷く福大。四国学院大との1回戦は2-1で勝利。乾真寛監督が「このチームで一番の売り」と強調する両WB、左のDF岡田大和(4年=米子北高/札幌内定)と右WBの橋本が躍動した。後半15分に岡田のアシストからFW北條真汰(4年=鹿児島城西高)が先制ゴール。さらに同38分にPA手前でFKを獲得すると、橋本が右足キックを直接沈めた。

 1回戦では、橋本が90分を通して躍動。流れの中から攻撃を仕掛けるだけでなく、セットプレーのキッカーそしてロングスローも投げ、何度も高精度のボールを配球した。両足で巧みなタッチも可能。相手の脅威となり続けたが、橋本の真価を知る乾監督は辛口だ。「彼の出来としては60点。FKが決まって結果が残ったが、ボールを失いすぎて本人もたぶん不完全燃焼。彼のパスから決定的な場面を作り出すというのがうちのチームの姿。彼はもっともっと躍動するはず」と期待を込めていた。

 その言葉を受けて、2回戦・関大戦ではさらに橋本が躍動する。

 前半10分、橋本が左サイドからFKを蹴ると、敵陣PA内で混戦となり、DF伊藤颯真(4年=洛北高)が先制ゴール。さらに前半21分に味方が追加点を奪うと、前半アディショナルタイム7分過ぎにはMF重見柾斗(4年=大分高/福岡内定)が獲得したPKを橋本が決めて3-0。後半27分には橋本が右サイドを疾走し、鋭い切り返しからクロスを上げて相手のオウンゴールを誘発した。

 橋本は1回戦はFKで1ゴール、2回戦はPKによる1ゴールと、2ゴールに関与。すでに4得点に絡む活躍を続けている。

 サガン鳥栖U-18ではSBを務めた。チームが組み立てるスタイルだったため、自身もそれに合わせたプレースタイルへ。さらなる成長を求めて福大に進学する。「前で勝負するところや、サイドとしてクロスを上げ切るところなど、プロになったときに絶対に必要になる力を身に着けたかった」と福大進学の経緯を語る。

 1年生にしてインカレ全3試合にスタメン出場。2年生からは常に主力としてプレーする。3年生になると、九州大学リーグ1部で圧巻の成績。21試合出場で7ゴール、そして16アシストという驚異的な数字でアシスト王にも輝いた。橋本もWBとしての成長を自覚。「WBという形で前目に、自由に中に入ってやらせてもらっている。新たな特長を身に付けられている」と自信をのぞかせた。

 すでにJ1の2クラブに練習参加し、オファーを受けている。だからこそ今大会に懸ける意識は高い。「(オファーを)いい風に捉えてはいなくて、もっと他の人と違いを見せてやらないといけない。チームの中での軸になっていると思うので、さらに上を目指していくような選手になるために、責任感を持ってやりたい」。まずは全国の舞台で頂点を目指し、大きな飛躍につなげていく。

(取材・文 石川祐介)


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Source: 大学高校サッカー

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