[12.15 選手権鹿児島県予選準決勝 鹿児島城西高 1-0 鹿児島実高 白波スタ]
夏は不在だったCBが思いを込めて決勝を戦う。鹿児島城西高は後半、鹿児島実高のハイサイドを狙った攻撃とセットプレーによって、自陣ゴール前のシーンが増えていた。
だが、ともに太陽スポーツクラブ国分U-15出身のCB内田輝空(3年)とCB横山輝人(3年)が中心となって跳ね返し、1-0で勝利。5日前のプレミアリーグプレーオフブロック決勝で肩を負傷した内田も「やっぱ最後なんで、今年こそという思いがあって」戦い抜き、決勝進出を喜んだ。
左SB木原綾汰(3年)や右SB水口政輝(3年)ら味方のサポートも受けながら、勝利。内田にとって決勝は、夏のリベンジマッチだ。インターハイ予選は大量リードした準決勝の試合終盤にセットプレーで負傷。翌日の決勝に出場することができず、チームメートたちの敗戦を見ることしかできなかった。
内田は「インハイの分も勝たないといけないっていうのがある」と意気込む。内田の存在は空中戦の強さに加え、チームを元気づける面でも大きい。今年は右SBとしてシーズンをスタートし、福岡想太朗主将(3年)の長期離脱に伴ってCBへ。そのDFはチームに“波”を作ることを目指してきた。
「自分も最初、チームを支えられるような選手じゃなかったんですけど、周りの試合中の声とかもあって、試合を重ねていくうちに、どんどん自分なりに自信が。声を出すっていう、ちょっとした力なんですけど、決勝でもやっぱりそういうところでチームの“波”を作っていけるようにしたい」
神村学園高とは今年、県新人戦、九州新人戦、インターハイ県予選に続き、4度目となる決勝での対戦だ。特に攻撃力は全国トップクラス。その相手に対して内田は、「チーム全体、隙をなくして、ゴール前のシーンとかはもっと意識して。明日、気持ち的にはシュート1本も打たせないでいきたい。絶対勝ちたい」。夏の分もチームのために戦い、選手権切符を勝ち取る。
(取材・文 吉田太郎)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
Source: 大学高校サッカー
コメント