第102回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。MF安藤優翔(3年=日章学園中出身)は初の準決勝進出を目標に掲げる日章学園高の中心選手だ。2年時から全国舞台を経験。今年はボランチの位置で司令塔役と守備の要の役割も担っている。この一年間、特に守備面で成長。12月のプレミアリーグプレーオフなどで存在感のある動きを見せた。強豪への進学を目指し、関東第2代表として夏の総理大臣杯にも出場した立正大を受験。選手権では「縁の下の力持ち」としてチームを支え、目標を達成する。
―先日のプレミアリーグプレーオフでは京都U-18の中盤と対抗していた。自信になったのでは?
「やっぱり夏に戦った時、自分の中では全く歯が立たなかったというか、その中でこの参入戦でもう1回戦えるってなって、今まで練習してきたことを出して、セカンド回収だったり、球際の部分ではやり合えたかなと思います」
―夏は差があった。
「差がありましたね。歯が立たなかったですね」
―下級生から経験を積んでいる選手の一人。
「去年、選手権で全国の舞台に立たせてもらって、チームとしてもそうだけど、自分が入ってから失点してしまったので、悔しい気持ちありました。その分、この1年間は練習とかで、自分が引っ張るというか、先頭に立ってやってきたつもりなんで、この選手権は、去年の借りを返すっていう意味でも、チーム全体で勝っていって、上の方に行けたらいいなと思います」
―守備でも利いているが、司令塔としての自分とどちらを見てもらいたい?
「司令塔としてもそうですけど、“縁の下の力持ち”というか、守備の部分で陰で支えていってるっていうのを見て欲しいなと思います」
―なぜ守備が特長に。
「元々守備はそんなできなかったんですけど、(原啓太)監督にも守備の面をたくさん言われてきて、自主練とかでも、1対1とか積極的に多くやって、そういうところを積み重ねたら、粘り強い守備ができるようになりました」
―そういうところを選手権でも見せたい。
「選手権では自分は得点に絡まなくても良いというか、ボランチで相手の攻撃を食い止めて無失点で。自分も守備に参加して、守備の部分で他のボランチよりも、差をつけられたらなと思います」
―元々、なぜ日章学園に。
「元々(延岡の)小学校の頃の監督が日章出身で、それで試合とか小学校の時に見に行かせてもらって、それで中学校から日章学園に」
―ずっとボランチ?
「去年の総体とかは、サイドハーフをしていました。ドリブルよりかはパスの方が得意です」
―憧れの選手は?
「田中碧選手です。田中碧選手は代表とか見てても、海外相手でも簡単に縦パスが入るというか。見てて、しっかりボールも止まってるし、そういうところで憧れになっています」
―大学は関東でチャレンジ。
「(迷ったが練習を見に行って、立正大を希望。)まず、1年生でトップチームの試合に絡んで、関東選抜とかも入れたら良いなと思います。(将来はプロを)目指しています」
―自分にとって、ライバルのような選手はいる?
「いや、(ライバルは)自分ですね」
―全国大会で対戦したい相手はいる?
「市船(市立船橋)に、元々中学校で選抜とか(一緒に)やってた佐々木裕涼っていう人がいるんですけれども。そういうところでも、市船は今年強いと思うのでやってみたいです」
―(プレミアリーグプレーオフの)京都U-18戦の4失点ってのは、課題になったと思うが。
「あそこで4失点してしまうと、やっぱりトーナメントってなると厳しいと思うんで。そういうところも、あともう少ししかないから練習の部分で改善していきたい」
―攻撃力はとても高い。今年の日章は手応えもある。
「そうですね。自分の中でも、手応えはあります」
―ベスト4、国立。
「目指したいです」
―そのためには、どういうところが大事になってくるか。
「失点してしまうと、全国の舞台になると、やっぱ厳しいと思うんで。やっぱり無失点っていうところを意識しながら、前の選手は、得点力があると思うので、そこに頼りつつ、自分は無失点で頑張っていきたい」
(取材・文 吉田太郎)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
Source: 大学高校サッカー
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