[12.25 高円宮杯U-15準決勝 柏 0-1 大宮U15 味フィ西]
スコアレスで迎えた後半10分、大宮アルディージャU15は右サイドでFKを獲得すると、MF神田泰斗(3年)のクロスにDF中澤凜(3年)が頭で飛び込む。「相手がゾーンで守っていたので、空いたスペースで先に触るという感覚でした」。“いつも通り”と胸を張る自画自賛のゴールとなった。
元ストライカーの嗅覚があるようだ。大宮アカデミーに入団する前の小学生時代は、1FC川越水上公園FCでプレー。そこではずっとFWとしてプレーしていたという。監督に言われて始めたというCBで、最初は戸惑いもあったようだが、今季トップでも活躍したDF市原吏音や、DF小澤晴樹(明治大)といったアカデミーの先輩を参考にすることで、CB像を作り上げてきたという。
ただその中でも点を取りたいという思いを失うことはなかった。セットプレー時の得点源であることに変わりはなく、丹野友輔監督も「中澤に関してはCKとかセットプレーの時は『お前はストライカーだからな』という話をしている。強みを出してくれた」と信頼を語るほど。何より中澤自身も「点を決めたいという意思が強い。CBでも(点を)取ってやろうという感じです」と自信満々に話す。
高円宮杯は2012年13年の2年連続準優勝が最高成績。27日の決勝では初優勝を目指すことになる。今年の関東リーグ1部を優勝した大宮だが、決勝で対戦する鹿島アントラーズジュニアユースとは1勝1敗。丹野監督にとっても「決着をつけて終わりたい」と意識を十分にする対戦にもなった。そして「関東リーグが開幕したときから、最後は西が丘で絶対に終わるぞという話をしてきた。まずはしっかりと休んで、準備していきたいなと思います」と悲願の日本一に焦点を当てた。
(取材・文 児玉幸洋)
Source: 大学高校サッカー
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