[1.1 TOYO TIRES CUP 日本 5-0 タイ 国立]
前半はスコアレスで折り返したものの後半に5点を奪い、実力差をきっちりとスコアで表現した日本代表。元日の国立競技場でタイ代表を相手にキャプテンマークを巻いてチームを牽引したのはMF伊東純也(スタッド・ランス)だった。
3選手がスタメンで代表デビューを果たし、他にも経験値の少ない選手が多く先発したことで立ち上がりはヒヤリとする場面もあったが、さすがのプレーでチームを落ち着かせつつ、チャンスをつくって試合を進めた。
終わってみれば5-0の大勝。伊東は「前半は入りが良くなかったり、少し隙があったかなと感じましたが、後半はフレッシュな選手が入ったりしてシンプルに相手が耐えきれなくなった。途中から入った選手が流れを変えてくれたというのもあると思います」と試合を振り返った。
プレー中は貫禄を見せていた伊東だが、キックオフ前は「慣れていないので難しい」と苦笑いしたように、ゲームキャプテンとしての役割に多少の戸惑いもあったようだ。
「しゃべるのはあまり得意じゃないので難しかったです。言葉で喋るというのが難しくて……。円陣のときとか最初噛みましたし、そういうところがやっぱりちょっと慣れていない」
これには、かつて所属していた柏の後輩でもあるFW細谷真大が「ちょこっと噛んでいました。爆笑はなかったですが、それで雰囲気は良くなった」と証言。場の雰囲気が和んだという。
第2次森保ジャパンのチームキャプテンにはMF遠藤航が指名されているが、森保一監督は遠藤が先発しない試合では2番手、3番手を固定せず、いろいろな選手にゲームキャプテンを任せている。伊東は「(遠藤)航がいないときにいろいろな選手がリーダーシップを取ってやっていくという意図があると思います。でも、巻いても巻いてなくても、チームのためにしっかりやって、チームを引っ張っていければいい」と語りつつ、「普段とは違ったことを経験できたのでよかったかなと思います」と新鮮な経験を歓迎した。
次は伊東にとって2度目となるアジア杯。「前半は引かれて難しくなり、後半に(スペースが)空いてきたときにしっかり仕留めるというのはアジアカップでも考えられることだと思う。攻め続けてリスク管理しながら後半まで進めるのが大事だと思う」とアジアの戦いをイメージしていた。
(取材・文 矢内由美子)
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Source: サッカー日本代表
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