大津との戦いは自信に。遠野の10番MF昆野翔太は4年後のプロを目指す

大津高と渡り合った遠野高の10番MF昆野翔太(3年=遠野市立遠野中出身)。4年後のプロ入りを目指す。(写真協力=高校サッカー年鑑)
[12.31 選手権2回戦 遠野高 0-1 大津高 埼玉]

 遠野高(岩手)の10番MF昆野翔太(3年=遠野市立遠野中出身)は、4年後のプロ入りを目指す。東北新人大会で初の決勝進出、19年ぶりの東北高校選手権優勝にも貢献し、高評価を得てきたボランチはこの日、プレミアリーグWEST所属の大津高(熊本)と対戦。Jクラブ内定選手や高校選抜を擁する相手に対し、自分の特長を発揮した。

「守備の部分では全然通用するなっていうのがありました。全然プレミア相手でも戦えるのが自信になったと思います。自分やハルト(MF菊池遥大、3年)がインターセプトしてチームを勢いづけたのは良かったかなと思います」と昆野。また、遠野のパススタイルの中心として、ビルドアップでも貢献した。

 相手DF間に顔を出してボールを受け、空いたスペースへ着実にボールを運ぶことができる技術力と判断力の持ち主。柔らかいボールタッチに加え、プレースキックも武器としている。

 後半、遠野は大津の守りを崩し切るシーンもあった。CKの本数は6-1、シュート数も8-6と強敵を上回る戦い。だが、1点を奪えず、昆野も「個人的にはチームが流れに乗って行っている中でキーパスを通せなかったのが課題だと思います」と悔しがった。

 一方で遠野中、遠野高で一緒にプレーしてきた仲間たちと“楽しんだ”最後の選手権。「相手、プレミアっていうことで臆せずに戦うことができましたし、自分たちのパスサッカーっていう面でも今日は光っていたという印象だと思います。正直、ゲーム内容的には自分の中では勝っていたと思うので、最後結果に繋がらなくて残念ですけれども、凄く楽しかったなと思います」と頷いた。

 卒業後は新潟医療福祉大へ進学予定。22年度の全日本大学選手権で準優勝し、本格強化からわずかな期間でFW小森飛絢(千葉)ら多数のJリーガーを輩出している強豪だ。「サッカーのまち 遠野」を離れ、新潟で新たな挑戦。「プロを目指しています。スカウトして下さった方は自分の攻撃も守備も見て下さっているし、新潟のサッカーにフィットしそうということでスカウトしてくれたので。遠野のサッカーとスタイルも似ているので、持ち味を1年生の頃から存分に出していければ戦えるのかなと思っています」。プロ入りを目指し、4年間で成長を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)


●第102回全国高校サッカー選手権特集
Source: 大学高校サッカー

コメント

タイトルとURLをコピーしました