[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権3回戦 青森山田高 7-0 広島国際学院高 駒場]
ハットトリックを達成した上に、2点を演出するなど計5ゴールに絡んだ。大勝へと導いた青森山田高FW米谷壮史(3年)は「このまま次の試合も点を取れるようにやっていきたい」と力強く語った。
試合を早々に動かしたのは、米谷の左足だった。前半12分、左サイドでボールを受けたMF川原良介(3年)が中央へと送る。「川原とずっと話していたポイントがあった」とラストパスに反応すると、「自分としてもうまく胸でトラップできたし、あとは良いインパクトで打てた」と左足のシュートでネットを揺らし、値千金の先制点を記録した。
前半は1-0とリードして折り返したものの、「良い形を作っても1点しか取れなかった」こともあり、「後半もっともっと点を取って自分たちのゲームにしようと思っていた」。そして、ハーフタイムには正木昌宣監督からもゲキが飛んだようだ。
「1点取って少し油断してしまい、守備がおろそかになった部分があった。攻守の切り替えを監督から言われたし、クロスへの入り方も言われたので、後半は自分がもっと積極的に前線で守備をし、クロスに対して動き出すことを意識した」
迎えた後半、背番号11が力強く攻撃をけん引する。開始早々の3分、右サイドのMF杉本英誉(3年)に展開すると、杉本のシュートがオウンゴールを誘って2点目が生まれる。21分にはCKからDF山本虎(3年)のヘディングシュートのこぼれ球を押し込み、自身2点目となるチーム3点目を奪取。さらに22分には鮮やかなスルーパスを供給し、4点目となるFW津島巧(3年)の得点をアシストすると、24分には右サイドのDF小林拓斗(3年)が送ったグラウンダーのクロスを体ごと押し込み、ハットトリックを達成した。
「ゴール前の1本中1本というのを1年間やってきて、自分が点を決めて勝てた試合もあるし、自分が外して負けた試合もあった。自分が点を決めないと勝てないとずっと思っているので、自分が決めてチームを勝たせられて良かった」
2試合連続ゴール、そして全国を舞台にしてのハットトリック達成に「自分の中で波に乗ってきていると思うので、このまま次の試合も点を取れるようにやっていきたい」とさらなる爆発を誓った。
(取材・文 折戸岳彦)
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Source: 大学高校サッカー
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