アジアカップを控える日本代表は9日午後、カタール・ドーハでヨルダン代表と完全非公開のトレーニングマッチを行い、日本が6-1で勝利した。アジアカップ前最後のテストマッチで6ゴールの圧勝。それでも終了後、森保一監督が報道陣の取材に応じ、1失点を喫した守備面には反省を口にしていた。
日本サッカー協会(JFA)によると、日本は前半12分にDF板倉滉(ボルシアMG)、同17分にFW中村敬斗(スタッド・ランス)の得点で2点をリードすると、同29分にオウンゴール、同43分にMF南野拓実(モナコ)のゴールでそれぞれ加点。後半は先発全員を入れ替え、26分にFW浅野拓磨(ボーフム)がPKを決め、同36分にFW前田大然(セルティック)が得点したが、同43分に唯一の失点を喫したという。
森保監督は「チームとしてやるべきコンセプトの部分では攻撃も守備も確認しながらやれた。前後半総替えで戦った中、前半、後半で2グループでそれぞれ45分間で勝っていこうということで、勝利にこだわりながらやるべきことを確認して戦ってくれたのは良かった。選手たちがゴールに向かってプレーする部分、良い守備からいい攻撃にというのを出してくれた。アグレッシブにプレーしてくれたのが良かった」と前向きに試合を振り返った。
一方、守備面に関しては「失点を1して、相手の鋭いカウンターに何度か決定的なピンチを作られている。そういうところは改善しなければいけない。特にアジア杯をこれから戦うにあたって、守備を固めてきて一発のカウンターで試合を決めにくるということを相手がこだわってくる」と指摘。「攻撃がちょっと中途半端になったり、リスク管理のバランスが良くなかったりということで相手にチャンスを与えたので、それを反省してアジア杯本大会に向かわないといけない」と気を引き締めていた。
また森保監督は左足ふくらはぎの負傷から復帰途中のDF冨安健洋(アーセナル)、左足首を負傷中のMF三笘薫(ブライトン)、左太ももを負傷中のMF久保建英(ソシエダ)を起用しなかったことを公表。プレミアリーグで連戦が続いていたMF遠藤航(リバプール)も出場しなかったといい、代わりにトレーニングパートナーがピッチに立ったことを明かした。
出場メンバーは明かされなかったが、ウォーミングアップの冒頭10分間が報道陣に公開されており、その時点でピッチに姿を見せていた選手が前半に先発起用された可能性が濃厚。後半は11人全員を入れ替えたという中、トレーニングパートナーで唯一ウォーミングアップを行っていなかったMF大関友翔(川崎F)の起用が考えられ、主力とサブ組をミックスした以下のようなメンバー編成だったと推測される。
▼前半の予想布陣
細谷真大
中村敬斗 伊東純也
南野拓実
守田英正 佐野海舟
中山雄太 菅原由勢
谷口彰悟 板倉滉
鈴木彩艶
▼後半の予想布陣
上田綺世
前田大然 浅野拓磨
堂安律
大関友翔※ 旗手怜央
伊藤洋輝 毎熊晟矢
町田浩樹 渡辺剛
前川黛也
※トレーニングパートナー
前半はコンディション面に懸念のあった板倉や中山の状態を確認しつつ、細谷、佐野ら経験の少ない選手をこれまでの主力メンバーに交えた布陣をテストした模様。後半は大会中のターンオーバーを見据えた選手編成や、ドーハ入り後のフォーメーション練習で試していた前田、浅野のウイング起用にトライした可能性がありそうだ。
チームは10日、リカバリー調整を行った後、11日に練習場で再始動。14日のグループリーグ初戦・ベトナム戦に向けて最終調整に入る。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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