カタール・ドーハでアジアカップを戦う日本代表は27日、練習前にドーハ日本人学校の子どもたちと交流会を開いた。現地で暮らす22人の小中学生が練習を見学し、記念撮影やサイン会で貴重なひと時を過ごした。
選手たちはそれぞれ子どもたちと会話を交わす中、ひときわ目立っていたのがMF久保建英(ソシエダ)だった。クラブハウスから姿を現した途端、歓声を上げた子どもたちから手を振られると、自身のゴールパフォーマンスでおなじみの『Kポーズ』を連発。やや緊張の面持ちで対面した子どもたちを大きく沸かせていた。
また即席クイズ大会では日本人学校に関する問題に一発正答。そこでも再び『Kポーズ』で子どもたちを盛り上げた結果、続いて行われた記念撮影では、多くの子どもたちが同じポーズで写真に収まるほどに心を掴んでいた。
練習終了後、報道陣の取材に応じた久保は自身の記憶を振り返りながら思いを明かした。
「ああいう良い意味で日本人っぽくない子どもたちがいてくれて嬉しいですね。若い頃の自分を重ねるような感じがありました」
10歳でスペインに渡り、若くして異国生活を経験していた久保。底抜けに明るい振る舞いの背景には、目の前の子どもたちへのシンパシーがあったようだ。
さらに久保は言葉を続けた。「僕はいま夢を与えるような仕事に就いていると思っているので、夢を与えていきたいなと思っています」。その気持ちは子どもたちにも届いていた。
4歳からカタールで暮らす林翔太郎くん(8歳)は久保の膝の間で記念撮影に収まった。「5歳くらいからずっとファンでした。スキルとかシザーズがすごくて、足が速いところが好きです」。そんなスター選手との対面に「すごく緊張しました」と初々しく振り返りながらも、世界での活躍を願っていた。
「普段からすごく上手くて良いプレーをしていて、ラ・リーガのすごく強いチームでプレーしているので、いろんなヨーロッパのチームに勝ってほしい。これからも応援しています!」
そんな熱視線の先にいた久保は報道陣の取材に応じた後も、丁寧に子どもたちのサインに対応。27歳の誕生日を迎えたDF板倉滉(ボルシアMG)のインタビュー中には、DF菅原由勢(AZ)とともに顔面にクリームを塗りたくった状態でケーキを持って乱入するなど、最後の最後までその場を沸かせていた。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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