[1.28 東北高校新人大会準々決勝 遠野高 2-1 八戸学院野辺地西高 Jヴィレッジ]
強力2トップを中心に宿敵撃破を目指す。八戸学院野辺地西高(青森2)は「1日でも多くできれば」(三上晃監督)と臨んだ東北高校新人大会の初戦で羽黒高(山形2)を1-0で撃破。続く準々決勝で遠野高(岩手1)に敗れて最終日には残れなかったが、強豪校相手にFW成田涼雅(2年=青森FCジュニアユース出身)とFW堀田一希主将(2年=ヴァンラーレ八戸FC U-15出身)の2トップが存在感を放った。
遠野戦の先制点はチーム一のスピードを持つ成田のチャンスメークから堀田が決めたもの。成田は後半にもロングカウンターから一人でクロスまで持ち込んで決定機を演出し、「この東北大会を通して、自分の持ち味のスピードとか通用するなと思った」と口にする。
その一方、「もっと収められるような選手にならないといけない。前だけ運べる選手じゃなくて、もっとカウンターとかでも自分が時間を作れる選手になれれば、もっとチームが楽になる」と、よりできることを増やす考えを口にした。
三上監督は、その成田について「スピードもあるし、取れるし、ウチの今年の1番のポイントにはなると思いますけど、もうちょっと、さらに今度、(青森)山田が嫌がるぐらいの。あのぐらいだと全国にいっぱいいると思うんで、『ちょっとめんどくせえな、あの野西の11』って言われるぐらいまでちょっと伸ばしてやりたい」。もう1ランク上の選手、宿敵・青森山田を苦しめるような選手に育てる考えだ。
成田は堀田との2トップとの関係性もより向上させる意気込みだ。「キャプテンはフィジカルが凄くて、堀田が収めてくれた分、俺が縦行く時間とかも全然あるんですけど、まだまだ 2人の相性とかが全然良くなくて、練習でももっと声掛け合いながらやっていけば、もっと良い崩し、良いコンビネーションで点数は取れるかなと思います」。加えて、青森県内の絶対王者である青森山田に食い下がり、勝利するためには守備面の進化も必要だ。
三上監督は「前の攻撃以外の部分はまだまだなので、そこをやっていければ。我々は本当に基準を上げないといけない」と説明。青森県新人戦決勝では青森山田相手に先制したが、追いつかれ、後半35+6分の失点で惜敗した。大事なのはここから。県1部リーグの八戸学院野辺地西に対し、青森山田はプレミアリーグやプリンスリーグ東北で力を磨く。
それだけに、三上監督は「我々が差広げられないように、この1年間どう積み上げていくのか。日本一のチームがいるんで、そこに少しでも近づけるように基準上げながらやっていければと思っています」と語り、成田は「新人戦が1-2で凄く悔しい思いして、この東北大会で借り返そうと思ってたんですけど、借りを返せなかった。インターハイ、選手権で山田とやるチャンスはあるので、そこはどっちも取って、今年こそ全国にこのチームならいけるって信じているんで、今年こそ絶対優勝して全国行きたいと思います」と力を込めた。トレーニングや県外強豪校との練習試合、フェスティバルから宿敵との差を広げられないため、そして上回るための努力を続ける。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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