[2.21 ACL決勝T1回戦 甲府 1-2 蔚山現代 国立]
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は21日、決勝トーナメント1回戦第2戦を行い、ヴァンフォーレ甲府は蔚山現代(韓国)に1-2で敗れた。序盤に先制されるもハイプレスからの速攻で大量得点を狙い、後半43分にセットプレーからFW三平和司が同点ゴールを決めたが、後半アディショナルタイムに勝ち越しゴールを献上。2戦合計スコア1-5で完敗となり、クラブ史上初のアジア挑戦はベスト16で幕を閉じた。
敵地での第1戦に0-3で敗れた甲府は、大量得点を求めて国立競技場での第2戦へ。先発5人を入れ替えて臨み、GK河田晃兵、DF関口正大、DF今津佑太、MF鳥海芳樹、MF木村卓斗、FWファビアン・ゴンザレスの6選手が連続して先発した。スタジアムは冷たい雨が降る中、今大会最多15932人の観衆が詰めかけた。[スタメン&布陣]
試合は立ち上がりから甲府がアグレッシブなプレッシングをかけ、リスクを避けてボールをつなぐ蔚山現代を押し込む展開。だが、深い位置までえぐった鳥海やMF宮崎純真のクロスがなかなか良い形で通らずにいると、前半8分すぎには宮崎のシュートが立て続けに韓国代表GKチョ・ヒョヌに阻まれ、序盤の猛攻が終わった。
すると前半11分、蔚山現代がワンチャンスで試合を動かした。中盤で前を向いた元日本代表MF江坂任が浮き球のスルーパスを甲府最終ラインの背後に送ると、これに抜け出したFWイ・ドンギョンがタメを作り、MFオム・ウォンサンがシュート。これは左ポストに当たったが、ゴール前に詰めたMFキム・ジヒョンが押し込んだ。
2戦合計スコア0-4と追い込まれた甲府はその後、ボールを保持する蔚山を相手に高い位置でのボールを奪い、カウンター攻撃で次々とチャンスを創出。それでも前半35分、F・ゴンザレスのミドルシュートがGKチョ・ヒョヌに阻まれると、その後立て続けに訪れたウタカ、木村、鳥海、MF佐藤和弘、関口の決定機も相手守備陣を崩すには至らず、そのままハーフタイムを迎えた。
甲府は後半開始時、宮崎に代わってFWアダイウトンを投入。諦めずに勢いを加えると、3分には木村のパスからウタカに決定機が訪れる。だが、左足シュートは相手DFに当たって枠外へ。同6分には鳥海のミドルシュートもチョ・ヒョヌに処理され、ノーゴールのまま時間が過ぎていった。
甲府は後半21分、セットプレーの二次攻撃から木村がミドルシュートを狙うも、わずかに枠外。同22分には木村のチャンスメークからウタカが決定的な左足シュートを放ったが、これもチョ・ヒョヌのファインセーブに阻まれた。それでも同43分、DF小林岩魚の左CKから途中出場の三平がヘディングシュートを決め、意地を見せた。
ところが後半アディショナルタイム4分、甲府は左サイドを突破されると、クロスから途中出場のFWチョ・ミンギュに勝ち越しゴールを献上。第2戦の2得点に続き、再びエースの得点力に屈した。試合はそのままタイムアップ。2戦合計1-5の大差でKリーグ2連覇王者に敗れ、甲府のアジア挑戦が幕を閉じた。
(取材・文 竹内達也)
●ACL2023-24特集
Source: 国内リーグ
コメント