[3.2 デンチャレ U-20全日本選抜 1-0 日本高校選抜]
23年度の全国高校選手権、プレミアリーグを制した青森山田高の主将、日本高校選抜CB山本虎(3年→東洋大)が先輩たちに挑戦した。この日、U-20全日本選抜はFW小湊絆(法政大1年)やCB多久島良紀(明治大1年)、MF藤森颯太(明治大2年)と青森山田の先輩たちも出場。山本は青森山田の同級生でもあるCB小泉佳絃(3年→明治大)、GK鈴木将永(3年→東海大)とともに高校選抜の守りを支えた。
守備範囲の広い小泉や鈴木の支えも受けながら、前への強さや空中戦の強さ、守備対応の巧さを発揮。そして、MF太田隼剛(市立船橋高3年→桐蔭横浜大)とともにビルドアップのスタート役になっていた。チームはこれまでの課題を改善し、攻撃の距離感が向上。山本は「自分は技術的なところはもう遜色ないというか、やれてる部分はある」と説明したように、チームがボール保持する時間の増加に大きく貢献していた印象だ。
2月の高校選抜の活動で“ももかん”(大腿筋挫傷)のケガを負い、離脱。今大会もグループリーグは痛みを抱えた中でのプレーでミスもあった。だが、「正直(思うように)走れる状況でやってなかったんですけど。でも、(1日の)卒業式帰ってきたら、あんまり痛くなくて。今日もあんま痛くなかったんで、そこは凄く良かった」。痛みが和らいだこともあって好パフォーマンス。先輩たちの攻撃を食い止め、味方に繋ぐヘディングやクリアの質も高かった。
2冠王者のリーダーでU-17日本代表にも選出されている注目DFは、大学生の地域選抜大会であるデンソーカップチャレンジで大学トップクラスを経験。この日、U-20全日本選抜と対峙した山本は1年後のU-20全日本選抜入りを目指す。
「やっぱりアジリティっていうところは(課題として)ずっと言われてるんで、そこは帰ったら大学の練習あるんで、本当にちょっとずつ積み重ねて、この1年で急激に成長できるような選手になりたいなと思います。東洋の先輩もあっちにいたんで、SBの先輩(山之内佑成)はやっぱり対人が凄い強かったんで、自分もそれを見習って、練習の中でも東洋のトッププレイヤーと1対1の練習だったりっていうのはやっていきたいなとは思っています」
怪我の影響もあり、高校選抜の活動での出場時間は他の選手に比べて少なめ。だが、最終戦でアピールしてデンソーカップチャレンジを終えた。欧州遠征メンバー入りはスタッフの判断となるが、「ヨーロッパ行ったら、もう外国人選手は身体能力は凄く高いと思う。自分の守備っていうところで成長できると思うんで、ほんとに入ったら外国人プレイヤーに負けないように守備っていうところをやりたい。 攻撃はもう今日である程度はやれると分かったんで、ほんとに守備のところをもっともっと突き詰めていきたいなと思います」。チャンスを掴み、欧州で成長を遂げる。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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