今月26日に行われる日本代表の北中米ワールドカップアジア2次予選アウェー北朝鮮戦は、当初の予定どおり、平壌の金日成スタジアムで開催されることが決まった。現地設備の懸念などから開催地変更の可能性も浮上していたが、日本サッカー協会(JFA)が11日、アジアサッカー連盟(AFC)から平壌開催の通達を受け取ったと明らかにした。
北朝鮮との国際試合をめぐっては今年2月、なでしこジャパン(日本女子代表)がパリ五輪女子最終予選でホーム&アウェー戦を行う予定だったが、当初平壌で組まれていたアウェーゲームの開催地が突如サウジアラビアのジッダに変更。スタジアムや周辺施設の整備が不十分であることや、入国に使用できる定期航空便がないことなどが理由に挙がっていた。
ところが今月上旬、AFCはパリ五輪女子最終予選の前には行っていなかった視察団の現地派遣を実施。その結果を受け、北朝鮮での試合開催にゴーサインを出した。日本代表は21日に国立競技場でホームゲームを行った後、国内などで調整しつつ、現地情勢も踏まえて平壌入りするスケジュールを組むとみられる。
今大会の北朝鮮は本来、昨年11月のW杯2次予選初戦でシリアとのホームゲームを戦っているはずだったが、コロナ禍による国境封鎖を理由に今年6月のアウェーゲームとの入れ替えを申請。AFCがこれを承認したため、日本戦は今大会初のホームゲームとなる。また北朝鮮内でA代表の公式戦が行われたのはコロナ禍で途中辞退した前回カタールW杯2次予選が最後。2019年10月に韓国と戦って以来5年ぶりとなる。
こうした開催地に伴うトラブルは北朝鮮に限らず、アジア各地で起きている。日本代表は昨年11月、シリアとのアウェーゲームをサウジアラビア・ジッダで実施。試合運営はサウジアラビア連盟が請け負うことで、大きなトラブルなく試合を終えたが、放映権はシリア側が管理していたため、日本国内で公式中継ができないという問題が発生していた。
またAFCによると、今月の2次予選ではシリアの他、アフガニスタン、ネパール、イエメン、パレスチナ、レバノンの6か国がホームゲームを国外で代替地開催する。シリア、アフガニスタン、イエメンの3か国はサウジアラビア、パレスチナはクウェートでそれぞれホームゲームを開催。ネパールとレバノンは対戦国のバーレーンとオーストラリアでそれぞれホームゲームを行い、アウェーゲームも含めて同国内で2連戦を行うことが決まっている。
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Source: サッカー日本代表
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