悔しい結末に終わったアジアカップは乗り越えるものではなく、サッカーキャリアの通過点としていく構えだ。
北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦を翌日に控えた20日、報道陣の取材に応じた日本代表DF菅原由勢(AZ)は「初めて呼ばれた代表で感じた重みとか、責任感とか、自分がどういう心構えを持って代表戦に臨むのかというところはこれまでの活動で変わったことはない。代表はやっぱり特別なものなので。それと変わらず、明日の試合に全力で勝ちに行くのは変わらない」と覚悟を示し、大会途中でレギュラー落ちしたアジア杯の位置付けを次のように話した。
「個人的にアジア杯があったからではなく、レベルアップを常に目指しているし、成長しないといけないというのはどんな時も感じている。それは今でも、2年前でも、5年前でも、自分がプロの世界でどこまで行きたいのかという目標を立てているし、自分がそこに行くための過程だと思う。自分がどこに到達したいのかをしっかり見据えながら、明日の試合もこの先につなげられるようにしないといけない。起きたことをすべてプラスの経験に、自分の成長につなげられるようという心構えでやっているので、毎日が濃い時間になっている」
コンディション的にもアジア杯で台頭した国内組のDF毎熊晟矢(C大阪)が優位に立つため、出場機会は確約されていない。だが、試合に臨む姿勢は長距離移動の後といえども、変えるつもりはない。
「もちろんヨーロッパでやっている選手、ヨーロッパの国を代表している選手に比べたらもちろん移動距離もそうだし、時差も含めて、僕らが向き合わなきゃいけない課題は他の選手より多いけど、それは言い訳にならない。できる限りのことをして、できる限り100%を出せるように準備するだけ」
アジア杯後は全試合先発出場が続き、直近のエール・ディビジ3試合で3ゴール1アシストの大活躍という好調を見せるが、「代表は代表だし、チームはチームという考え方で今はこの代表に集中している」と菅原。良い感触はそのままに、覚悟は代表仕様へ。「個人的なパフォーマンスはしっかり数字についてきているので、明日もそこをピッチに表現できれば。まずは試合に勝つことが第一なので、そこをしっかり達成できるようにしたい」と力を込めた。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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