第16回中国高校サッカー新人大会(広島)は17日に決勝と3位決定戦を行い、岡山学芸館高(岡山)が6年ぶり2回目の優勝を飾りました。好勝負の多かった「中国新人」は、印象的な選手も多い大会に。関西を中心にジュニアから大学生、Jリーグまで精力的に取材し、今大会も全3日間取材した森田将義記者に「中国新人11傑」として、印象的なプレーを見せた11人を紹介してもらいます。
森田将義記者「2021年度のインターハイでは米子北が準優勝、選手権では高川学園が4強入り。2022年度の選手権では岡山学芸館が日本一に輝くなど近年、目覚ましい活躍が続く中国地域。今年の中国新人大会でも全国大会での上位進出が期待されるチームだけでなく、飛躍の予感が漂うタレントが数多く見ることができました。今回はそうした選手の中から、大学や世代別代表なら“この先のステージ”で見てみたい選手を11人ピックアップしました」
以下、森田記者が推薦する11名
GK鬼武空真(西京高2年)
下級生から出場機会を手にする181cmの守護神で、大学でも活躍できるだけのポテンシャルを秘めている。「学年が上がって、安定感が出てきた」と評するのは二木大志監督。今大会は落ち着いたセービングと左足キックで存在感を示した。
DF清水元徳(玉野光南高2年)
対人の強さが目を惹く右SB。入学当初はCBだったが、走力を買われて右ウイングバックにコンバート。「最初はめちゃくちゃキックが下手だった」と話すが、機を見てはゴール前や逆サイドに正確なボールを配給し、成長ぶりをアピール。
DF三島典征(立正大淞南高2年)
数多くのJリーガーを輩出してきた南健司監督が「うちのチームで一番良い」と太鼓判を押す理由がよく分かる。175cmの身長はCBとして小柄だが、抜群のスピードを生かしたカバーリングで決定機を阻止する。加えて、足元の技術も高い。
DF岸昂希(岡山学芸館高1年)
本来はFWの選手だが、直前に行なったスペイン遠征を機に右SBへとコンバート。「スピードが自分の武器なので少し遅れても追いつける自信はある」と高い守備能力を見せつつ、タイミングよくサイドを駆け上がってチャンスを作った。
MF柴野惺(米子北高2年)
前橋FC時代は潰し役だったが、高校に入ってから3列目をエネルギッシュに動き回って攻守両面に関わるボランチへと進化。今大会は人手不足でCBとしてもプレーしたが、3位決定戦では本職に復帰。思い切りの良いミドルシュートを叩き込んだ。
MF岡野錠司(岡山学芸館高2年)
配球センスに長けた司令塔タイプのボランチ。相手に奪われないよう少ないタッチでパスを散らしつつ、効果的に入れる逆サイドへのロングボールが効果的。「良い守備から良い攻撃とよく言われているので、意識している」ため、守備での貢献度も高い。
MF森虹太朗(玉野光南高2年)
「ピッチ内で変化を与えてくれる選手。どの相手になっても活躍して貰わないと困る」と乙倉健二監督が信頼を寄せるプレーメーカー。中盤の底でボールを引き出すと、軽やかな身のこなしとセンスを発揮。マークを剥がして攻撃のスイッチを入れる。
MF山崎涼(米子北高1年)
「うちの中では上手い選手」と評するのは中村真吾監督。ゴール前のアイデアや予測に自信を見せる攻撃的なボランチだが、今大会は巧みな位置取りでプレスバックを狙うなど守備で奮闘。「大会を通して守備が良くなったと思う」と収穫を口にする。
MF万代大和(岡山学芸館高1年)
リオネル・メッシに憧れる左利きのドリブラー。相手の重心をよく見て、一気にギアを上げる突破の切れ味は鋭く、何度も右サイドから好機を演出。シュート技術も高く、今大会は3試合で得点も記録した。今大会のパフォーマンスが続けば、上のステージも遠くない。
FW太田修次郎(岡山学芸館高2年)
恵まれたフィジカルを生かしたポストプレーと競り合いの強さが光るストライカー。大会前は不調だったが、準々決勝ではハットトリック。決勝でもゴールを奪い、エースとしての存在感を示した。副キャプテンを任される今年は精神面もチームを引っ張る。
FW伊藤翔輝(瀬戸内高2年)
昨年はCチームでプレー。今年もBチームでプレーしていたが、「目が血走っている選手。絶対に妥協しない」(田中健二郎監督)と気持ちの強さを買われ、大会直前に抜擢。当初は前線からの守備要員だったが、準決勝と決勝は2ゴールをマーク。
Source: 大学高校サッカー
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