6日に開幕する関東大学サッカーリーグ1部で、12校のうち3校で主将を前橋育英高の同級生が務めることになった。「弘貴(日本大MF熊倉弘貴)や篤生(中央大DF大野篤生)からしたら自分がキャプテンをすることは驚きだと思うけど、明治で培った部分をみせたい」。明治大で主将の重責を担うことになったFW中村草太(4年=前橋育英高)は、そう言って表情を引き締めた。
エースとして、キャプテンとして――。すべてを背負う覚悟を持って臨むシーズンになる。
昨年度の中村はリーグ16得点12アシストを記録して、史上初となる得点王とアシスト王をW受賞。昨年夏に退部したMF佐藤恵允(ブレーメン)から背番号10を引き継ぐと、年末の大学選手権(インカレ)ではMVPを獲得する活躍で、チームを4年ぶり4度目の日本一に導いた。
そして最終学年を迎える今季は、名門校の主将という大役も担うことになった。「大変な部分はありますけど、とにかくチームのためにやりたいと思っている。上手くいかないこととか、難しいこともあると思うけど、少しずつ階段を上る、自分としても成長できる年だと思っているので、今まで積み上げて下さったものをさらに良くして行けるチーム作りがしたいと思っています」。
当然、卒業後の進路も注目されることになる。オフには浦和レッズやサンフレッチェ広島、横浜F・マリノスのキャンプや練習に参加。練習試合で得点を決めるなど、自信を深めることができた。「どのチームも素晴らしかった」と振り返る中村は、「一番は入った時の感触というか肌感。自分がやり易いチームというのが決め手になってくると思う」と将来を慎重に見極めていくつもりだ。
明治の環境でもまれたことで、成長してきた自負がある。「同期の中でも田中禅とか、馬場惇也、クマ(熊取谷一星)とか、経歴でいったら凄い選手がいた中で、自分は一番下だと思ってやってきた。でもそれが明治の日常だった。あと1年も全力で取り組みたい」。そして何より、注目を集めることをモチベーションにしていきたいという。「自分にプレッシャーをかけながら、1年間、いいパフォーマンスが出せるように準備したいと思います」。今季の紫紺の主将は、目に見える結果でチームをけん引する。
(取材・文 児玉幸洋)
●第98回関東大学リーグ特集
Source: 大学高校サッカー
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