福島県立ふたば未来学園高は、福島県や日本サッカー協会(JFA)と連携してトップアスリートや生涯スポーツのリーダー育成に取り組んでいる。主にアンカーやCBを務め、昨年から先発を担うMF五十嵐瞳生主将(3年)は、今年2月にドイツへの海外研修を経験。市立船橋高(千葉)監督として選手権、インターハイ日本一の経験を持つ朝岡隆蔵新監督の下、新たな挑戦をスタートする注目校の主将がふたば未来学園へ進学した理由やドイツでの経験、また今季の目標などについて語った。
―(福島県いわき市出身の)五十嵐選手は、なぜふたば未来学園に進学したのかな?
「中学3年生の時にふたば未来の新人戦を見る機会があって、その時に『このチームでサッカーをやりたいな』と思ったのがきっかけです」
―どのようなところに惹かれた?
「チーム全員でパスを繫いで、全員で攻撃して、全員で守備をして戦っている姿に、自分もここでやりたいと思ったのでここに決めました」
―ふたば未来学園が、日本サッカー協会や福島県と提携しているのは知っていた?
「その後に調べて、入学する前には知っていました」
―どのようなところにメリットを感じている?
「実際、入学して、来る前とかよりも環境とか、コーチ陣も凄く良いと思いました」
―授業でトレーニングができるので、自分の時間を取ることができる。
「授業内でサッカーをして、他の学校よりは時間があるので足りないところの自主練習とかウエートルームへ行ったり、自分の時間に使えるのはたくさんあります」
―この学校で成長できた部分は?
「個人としては、中学生の時はあまり基礎の技術がなかったり、周りを見えていないところが多かったんですけれども、ここへ来て、基礎の技術とか細かいところにこだわりながらプレーできるようになったなと思います」
―(選手権、インターハイで日本一の経験を持つ)朝岡隆蔵監督が就任しましたが、印象を教えて下さい。
「(朝岡監督は)凄く詳しく説明してくれるという感じがあります。ミスしたところや自分が気づいていないところをしっかりと教えてくれて、自分のダメなところとかが自分の中で明確に持てるので、凄く勉強になっています」
―自分たちへの期待感もある。
「あります。今、1か月くらいしか経っていないですけれども、朝岡さんになってプレースタイルが変わっていったけれど、毎週試合を積み重ねていって、どんどん作り上げられているなという感じがして、もっと頑張れば、もっと上を目指せるんだろうなと思っています」
―このチームで何を成し遂げていきたい?
「ふたば未来として、今までベスト4を越えられたことがないので、まずはそこをしっかりと自分たちで壁を越えて全国大会に進んでいきたいです」
―チームリーダーとして意識していることは?
「去年からもあったんですけれども、地域からしっかりと応援されるチームになりたいというのがあるので、私生活のところやサッカー以外のところでの挨拶をしっかりと徹底して良い印象を持たれるようなチームにしていきたいです」
―サッカー面でも憧れるチームに。
「ふたば未来のサッカー部として、自分たちだけが楽しいんじゃなくて、サッカーを分からない人たちから見てもオッと驚いてもらえるようなサッカーをしたいなと思います」
―自分自身の課題は?
「チーム全体を見て、相手の状況とかを考えながら、守備の仕方とか攻撃の仕方というのをパッと考えられていない。そういうところもすぐに判断できるようにしていきたい」
―ここは負けないというところは?
「1対1の守備のところは負けたくないです」
―中学生にこの学校の良さを伝えるならば?
「(この学校の)一番は成長するための環境が整っているところ。常に人工芝で練習もできて、授業内でも練習できる。自分の課題を克服する時間もたくさんあるので、上手く時間を使えればどんどん成長できる場だと思います」
―海外研修の感想を教えて下さい。
「ケルンで、スタジアムが泊まった場所に凄く近くて、すぐそばにスタジアムがある感じでした。(研修期間中は)午前はチームにお願いして個人のトレーニングをやって、午後はアレマニア・アーヘンというチーム(同年代のカテゴリー)に参加して練習していました」
―学べたことは?
「日本と違って組織的な練習よりは個の技術を上げるところに特化していたなという感じがあって、1対1の部分とかが強くなれたな、勉強になったなと思っています」
―日常からドイツを肌で感じることができた。
「町中で自由行動している時に翻訳機を使いながらですけれども地元の人に聞いてみたり。あと、ブンデスリーガを見る機会があって、最終日の時に全然ファンとかがもう熱が違うなという気がしました」
―見る景色が変わった?
「考え方の部分では、ドイツは日曜日にお店とかがほとんど休みで、その時に日本だったら休んで家でゆっくりしてというところをドイツの人たちは公園に行って大人も子供もみんながサッカーをしていたり、みんながスポーツをやっていて良い環境だなと感じて、そういうのも日本にあったら良いなと思いました」
―自分の将来をどう考えている?
「(海外研修の影響もあって)国際関係的なところに自分は興味があって、日本だけじゃなくて、海外も視野に入れて(色々な人たちに)関わっていければいい」
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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