どれだけ鍛錬を積んでも、緊張は襲ってくる。U-23日本代表は16日にグループリーグ初戦で中国と対戦。MF松木玖生(FC東京)は「絶対に固さが出る試合だとは思う」と初戦に臨む姿勢を説いた。
U-23日本代表はパリオリンピックアジア最終予選を兼ねたU23アジア杯に参戦し、16日には初戦・中国戦を迎える。パリ五輪出場権を手にするためにはグループリーグ、そして決勝トーナメントを勝ち進み、上位3か国に入ることが必要。大舞台への扉を開く戦いがまもなく始まろうとしている。
松木は年代別代表で多くの経験を積んできた。昨年3月にはU-20日本代表としてU20アジア杯に出場。同大会で上位4か国がU-20ワールドカップに出場できるという条件のなかでベスト4入り。だが、グループリーグ初戦で苦戦していた。その対戦相手というのが、今回のグループリーグ初戦でも相まみえる中国だ。
「U20アジアカップも(初戦で)中国とやった。4-4-2の分析をしていたのが本番では5バックになっていたり、そういうことをやってくる相手だと思っている。セットプレーはまだ見ていないが、攻撃力とスピード、前線の選手のスピードは脅威になってくる」
大岩剛監督も初戦の難しさは織り込み済み。「経験上、緊張しないことは無理なので、そのなかでいろんなシチュエーションを想定して準備をする。メンタルも含めて、戦術的にも準備をしたい」と述べた。松木も同じく、緊張することを受け入れる。そのうえで初戦に臨むポイントを挙げた。
「早いタイミングで点数が決まれば一番いい形ではある。だけど、そういうところをしたたかに狙いつつ、別に前半は0-0でも全然悪くないと思う。絶対に固さが出る試合だとは思うので、常に得点を狙っていきながら、相手がどういう状況で来るのかしっかり確認する。できればリーグなので大差で勝ちたい。セットプレーや流れのなかでの得点というのも、今後試合を重ねていくうえで自信をつけていきたいところではある」
松木がU20アジア杯で対戦した中国は、序盤で先制した後に引いて守る姿勢を取った。後半の2得点で2-1と逆転勝利を収めたが、相手が引いて守ったときの引き出し方に課題を感じていたという。しかし、いまはその心配もしていない。「この世代に関してはそういうアイデアも豊富。全然問題ない」と仲間への信頼をのぞかせた。
チーム内の連係を深めつつ、自らのプレーにもフォーカスする。「今回は前目のポジションになると思う。ゴールやアシストのところ、なおかつボールに関わりながら自分のダイナミックさをチームに還元したい」。FC東京では国立2連戦で1ゴール2アシストと絶好調をキープ。「すごくいま自信がある。得点を取れる感覚がちょっとついてきていると思っているので、自信はある」と力を込めた。
(取材・文 石川祐介)
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Source: サッカー日本代表
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