U-23日本代表が29日の準決勝で対戦するU-23イラク代表が前日公式会見に出席した。ラディ・シェナイシル監督とDFザイド・タシーンが登壇。シェナイシル監督は“ドーハの悲劇”となった1993年のW杯アジア最終予選・日本戦に出場した元イラク代表の選手でもある。
準々決勝でベトナムを破ったイラクは、2018年リオオリンピック以来となる2大会ぶりの五輪出場に王手をかけた。準決勝の相手は日本。シェナイシル監督は「この試合がとても重要なことはわかっている。この試合に勝てばパリに行ける」と力を込めた。
今年1月のアジアカップで、イラクはグループリーグ第2戦でA代表の日本に勝利。だが、シェナイシル監督はそのイメージを抱えず、「A代表が日本に勝ったことはポジティブな話だが、これは別の大会」と強調した。「ほとんどの選手はA代表でプレーできる選手だ。だからこそ、この大会でいい結果を残さなければならない」と自信も垣間見せた。
今月11日、日本とイラクは練習試合を行っている。非公開で行われたものだが、イラクサッカー協会の公式サイトが情報を漏洩。日本が1-0で勝利したことを伝えていた。シェナイシル監督はこの試合を振り返り、「もうずいぶん前のこと。私たちも日本も、カタールで4試合を戦い、お互いのことはよく知っている。われわれにとって一番重要なことは、ミスを犯さないことだ」と語った。
イラクの懸念点は、準々決勝・ベトナム戦でキャプテンのMFムンタヘル・モハンメドが不在ということ。イエローカードを受け、累積警告により準決勝は出場停止処分となっている。シェナイシル監督は「私はチームのすべての選手を信頼している。代わりは難しいだろうが、代わりに選ぶ選手はベストを尽くすだろう」と期待を寄せた。
シェナイシル監督は“ドーハの悲劇”の日本対イラク戦でCBとしてフル出場した。そのことに質問が及ぶと、指揮官は笑顔。「私もプレーはしたが、ひとつ訂正しておく。1点目を挙げたのが私(ラディ)と言われることがあるが、それは違う。得点したのはアーメド・“ラディ”だ。彼は不運にも亡くなってしまったがね」と言及した。「日本とイラクはいつもハイレベルな戦いをしている。われわれがいつもポジティブな結果を残している」と改めて胸を張った。
(取材・文 石川祐介)
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Source: 海外サッカー
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