[4.29 AFC U23アジア杯準決勝 日本 2-0 イラク ドーハ]
守備ではイラクのキーマンである背番号7、MFアリ・ジャシムへの対応に労力を割かれることも多く、攻撃では相手から研究されて効果的な崩しをなかなかできなかった。それでも終わってみれば2-0の勝利でパリ五輪切符を手中に。右SBの関根大輝(柏)は「個人のパフォーマンスとしては、今までの試合と比べると物足りないところがあった。前半は自分がボールを受けようとしすぎてうまくいかない部分があった。でも、自分が受けなくてもポジションに立っていることによってインサイドハーフが空いたりした」とポジティブな部分を見つめた。
日本はこれまでの試合で右サイドのMF山田楓喜と関根のコンビネーションから多くのチャンスを作り出しており、イラクが対策を施してくるのは自然なことだった。ただ、その分、この日は日本の左サイドが多くのチャンスをつくった。
「自分はやりづらさを感じていたけど、その代わり左サイドの(平河)悠くんや(大畑)歩夢くんが突破してくれていた。相手に警戒されるだけでもチームにとってプラスになると思う。右からの崩しはあまりなかったが、そういう意味で良かった」
今大会は5試合中、韓国戦を除く4試合にフル出場。激動で濃密な2週間を過ごしてきた。「初戦の中国戦で退場者が出て、韓国に負けて、日本国内でもいろいろ言われているのはわかっていた。見返してやろうじゃないですが、(パリ五輪)切符を取るというさらに強い気持ちをチームのみんなが持っていた。切符を取ってホッとした」。重圧を乗り越えたことを誇らしげに振り返った。
「(準々決勝の)カタール戦なんてありえないほど緊張していた。あんな試合前の感情は二度と味わえないくらい張り詰めたものがあった。今日も、勝ったら決まるというちょっと違うプレッシャーもあって、難しさも感じました。逆にこういう舞台で自分のプレーを出せた部分もあるので、自信につながる」
残り1試合。次は日本にとって8年ぶりとなるU23アジアカップのタイトル奪取に貢献するつもりだ。
(取材・文 矢内由美子)
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Source: サッカー日本代表
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